寄稿(連載)

共生へ――現代に伝える神道のこころ(16) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部教授)

動植物の彫刻を施し精神世界を伝え 時代とともに発展を遂げた社寺建築

以前の連載(第9回)にて吉備津神社(岡山県)と中山法華経寺(千葉県)を例に、神社と寺院に見られる建築様式の相似性を取り上げ、建築の中に見える神仏の共生について述べた。神社の社殿については、細部の彫刻や意匠に関して興味深い点もあるため、今回は社殿の梁(はり)や柱などに刻まれた彫刻など、神社建築の特徴について述べたい。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(63) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

イスラームとの「文明の衝突」

ウクライナでの戦いは、なお続いている。ロシアは首都キーウ(キエフ)の攻略に失敗したが、東部ドンバス地方と南部の支配へと目標を下方修正して、戦争は長期化の様相を見せている。注目されていた戦勝記念日(5月9日)の演説で、プーチン大統領は侵攻を正当化した。

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現代を見つめて(72) 沖縄の光と影 文・石井光太(作家)

沖縄の光と影

五月十五日で、沖縄は本土復帰五十年を迎えた。

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共生へ――現代に伝える神道のこころ(15) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部教授)

未来を共に――生活になくてはならない自然の恵みに感謝の念を持って

前回、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みについて樹木と日本の神との関係や、伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)と造替後の古材のリユースに関わる事例を取り上げた。世界的な課題となっているSDGsの推進と神道の共生の理念というものを考える上で、今回は神道の自然観について少し触れたい。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(62) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

春爛漫

桜が咲いて新学期が始まる季節になった。小学校の新入生はランドセルを初めて背負い、胸を膨らませて新しい校舎に通い始める。もっと年上の生徒たちも、気分を一新して新学年に臨むだろう。

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現代を見つめて(71) 難民と共に生きる 文・石井光太(作家)

難民と共に生きる

ウクライナへのロシアの軍事侵攻が苛烈さを増している。二〇二二年四月十七日時点で、ウクライナ難民の数は五百万人を超えたという。

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共生へ――現代に伝える神道のこころ(14) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部教授)

貴重な資材をよりよく生かす 式年遷宮に見る持続可能な開発

先日、電車に乗った際に、車両内の全ての広告が、SDGs(持続可能な開発目標)についての啓発ポスターであるのに気づいた。すっかり社会の中で馴染(なじ)んできた用語となったSDGsに関する啓発が、平成二十八(二〇一六)年に開始されてからはや6年。街を歩けば、カラフルな輪が特徴的なSDGsのバッジを、スーツやジャケットの襟に身に着けるビジネスマンの姿を多く見かける。

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現代を見つめて(70) ニュースで知る紛争 文・石井光太(作家)

ニュースで知る紛争

ロシアによるウクライナへの侵攻が日増しに激化している。メディアが報じるニュースの内容はおぞましく、信じがたいものばかりだ。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(61) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

ロシアのウクライナ侵攻

コロナ禍がなお続く中、2月24日にウクライナへのロシアの侵攻が生じて世界が震撼(しんかん)している。理由はともあれ、ロシア一国の判断による他国への武力侵攻は国際法違反に他ならず、これを許したら、世界に戦争が次々と起こりかねない。ナチス・ドイツのポーランド侵略を想起させる深刻な事件であり、それが第二次世界大戦の起点となったように、世界大戦への導火線になることすら憂慮される。

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共生へ――現代に伝える神道のこころ(13) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部准教授)

民間信仰で奉斎される石碑や石塔 我が国における神々の共生の姿が

地域神社の調査でまちあるきをしていると、今でもふと、路傍の石碑や石祠(せきし)、石像などに目を奪われることがある。小生が幼い頃、お盆に家族でお墓参りをした帰り、村境にあった石碑の存在が気になったことがあった。その石碑が何であるかを父に尋ねると、それは「サイの神さん(サイノカミ)だよ」と教えてくれた。さらに父は、石碑の近くに据え置かれていた力石(ちからいし)の意味合いに触れ、かつてこの石を用いてムラの力持ちを決めるために、村の若者らが集まって力試しを行い、その様子を見物する人々で賑(にぎ)わっていたという民俗行事の様子をも付け加えて話してくれたのを思い出す。

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