内藤麻里子の文芸観察

内藤麻里子の文芸観察(13)

誉田哲也さんの『もう、聞こえない』(幻冬舎)は、ファンタジーと言おうか、ホラーと言おうか、とにかく不可思議な要素を絡ませて、思いもよらないめくるめく展開を見せてくれるミステリーだ。

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内藤麻里子の文芸観察(12)

夏木志朋さんの『ニキ』(ポプラ社)は、ちょっとぎょっとするような設定で人として「普通」であることの意味を問いかける。毒々しく幕が上がる物語は、なんとさわやかな一陣の風すら感じる展開を見せる、心震わせる異色の青春小説である。2019年のポプラ社小説新人賞を受賞した本作がデビュー作となる。

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内藤麻里子の文芸観察(11)

五十嵐律人さんの『法廷遊戯』(講談社)は、メフィスト賞受賞のデビュー作。緻密に織り上げられた新感覚の法廷ミステリーである。

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内藤麻里子の文芸観察(10)

いつの日か家族は役目を終える時がくる。それは悪いことでも悲しいことでもない。ただ、どうしようもなくやってくるものだ。

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内藤麻里子の文芸観察(9)

世の中(人間=じんかん)には、どんなに理不尽でもままならないことはたくさんある。大方の人は現状に甘んじ、漫然と過ごす。しかし残り一厘の人が「何のために生まれてきたのか」と自問し、異議を申し立て、理想を掲げて苦闘する。

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内藤麻里子の文芸観察(8)

子供たちが主人公だが、しっくりと心に響いてくるのが、伊坂幸太郎さんの『逆ソクラテス』(集英社)だ。短編集だからいろいろなシチュエーションがあって楽しいし、“コロナ疲れ”の心のビタミンとしてお薦めの一冊だ。

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内藤麻里子の文芸観察(7)

赤レンガ造りの東京駅の復原工事が進んでいた頃、ニュースなどで設計者として辰野金吾という名前を盛んに耳にした。「日本の近代建築の祖」だという。

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内藤麻里子の文芸観察(6)

「山姥(やまんば)」「班女(はんじょ)」「葵上(あおいのうえ)」など、能の演目から触発された短編8編を収めているのが、澤田瞳子さんの『能楽ものがたり 稚児桜』(淡交社)だ。古代日本を舞台に、人々の生きる姿を自在に描いて、流れるように物語を紡ぎ出してみせる。この作家ならではの短編集と言っていいだろう。

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内藤麻里子の文芸観察(5)

我々はそれぞれの生まれや育ち、仕事、家庭、趣味・嗜好(しこう)、その時々の事情や時代などさまざまな背景に照らされながら、今この瞬間を生きている。そういう人間というものを映し出すかのように、登場人物を包括的にとらえようと試みているのが辻原登さんの『卍(まんじ)どもえ』(中央公論新社)である。

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内藤麻里子の文芸観察(4)

泣ける小説の名手と言って、まず思い浮かぶのは浅田次郎さんであるが、この作家はまた笑える小説の名手でもある。

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