こども食堂から築く共に生きる社会
こども食堂から築く共に生きる社会(4) 文・湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)
なかなか認められない貧困問題
前回、「みんなの中に大変な誰かを(さりげなく)包み込む」というこども食堂のアプローチは、自分からは相談に来ない人たちとの出会いを可能にした「発明」だという話をしました。そんなことを言っているのは日本中でたぶん私一人なのですが、私にとっては、それくらい大変な驚きでした。
こども食堂から築く共に生きる社会(3) 文・湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)
大変な誰かをさりげなく包み込む
「貧困の子どもにあなたができることは?」と聞かれたら、あまりないような気がするが、地域のにぎわいをつくりたい、そこからはじかれる子をなくしたい、ということなら、自分にもできることはあるような気がする――そんな人たちの思いを集めるようにして、こども食堂は広がっていきました。
こども食堂から築く共に生きる社会(2) 文・湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)
地域に根を張り続けて
2018年、全国のこども食堂の数を初めて集計した私たちは、驚くべき数字に出会いました。「2286」。全国から寄せられた「うちの県には、今これだけこども食堂があるよ」という数を足し上げていったらその数字になったのです。