共生へ――現代に伝える神道のこころ

共生へ――現代に伝える神道のこころ(2) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部准教授)

日本神話が伝える豊かな世界観は、今を生きる私たちへのメッセージ

『古事記』や『日本書紀』といえば、まさに日本神話の代名詞であり、神道の代表的古典ともいうべき書物である。『古事記』は、和銅五(七一二)年の撰上(せんじょう)から本年で千三百九年目、『日本書紀』も昨年(二〇二〇年)が養老四(七二〇)年の撰上から千三百年という佳節であった。

続きを読む

共生へ――現代に伝える神道のこころ(1) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部准教授)

神道への理解は、多様性を許容し合う社会で大切な考え方の一つに

「神道と福祉との関係性を一緒に研究してみないか」という恩師からの何げない一言がきっかけとなり、神道の学問研究を志すようになってから、はや二十四年を経た。小生は現在、全国に二校しかない神道系大学の一つである國學院大學の教員を務めているが、神道は学べば学ぶほどに未知のことが多く、まだまだ自身の勉強不足は否めない。さらなる研究の深化を求めて、各地の神社や祭礼に足を運び、種々の史料や書籍、学術論文などと苦闘、煩悶(はんもん)する日々を過ごしている。

続きを読む