バチカンから見た世界

バチカンから見た世界(60) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

戦争は戦争を呼び 暴力は暴力を呼ぶ――教皇

米国のトランプ政権は5月14日、イスラエルの同国大使館をテルアビブからエルサレムへ移転させた。これにより、パレスチナのガザ地区では米国とイスラエルに抗議するパレスチナ人の大規模デモが展開され、鎮圧にあたったイスラエル軍の銃撃などで子供を含む60人が死亡した。翌15日は、70年前のイスラエル建国によって約70万人のパレスチナ人が難民となったことを追憶する「ナクバ(大破局)の日」だったが、この日もパレスチナ人による抗議デモは続いた。

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バチカンから見た世界(59) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

ムスリム世界連盟との対話機関を常設――バチカン

イスラームで最も聖なる地とされるサウジアラビア・マッカ(メッカ)に本部を置くムスリム世界連盟の招きで、4月14日から20日まで同国を訪問した、バチカン諸宗教対話評議会議長のジャン・ルイ・トーラン枢機卿。滞在中、ムスリム世界連盟とバチカンが対話を重ねていくための常設の機関を設けることについて話し合い、トーラン枢機卿とムスリム世界連盟のムハンマド・アルイーサ事務総長が合意書に署名した。

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バチカンから見た世界(58) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

“朝鮮半島の春”を祈る韓国の諸宗教者

ローマ教皇フランシスコは4月25日、水曜日恒例のバチカンでの一般謁見(えっけん)の席上、「軍事境界線のある板門店で4月27日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による南北首脳会談が開かれる」と語り掛け、「両首脳の出会いは、朝鮮半島と全世界に平和を保障するため対話を促し、和解と新たな友愛に向けた具体的な歩みを始める良い機会になるだろう」と述べた。

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バチカンから見た世界(57) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

原理主義から対話へ――サウジアラビアの改革路線

18世紀、クルアーン(コーラン)とスンナ(預言者ムハンマドの言行)だけを依りどころにする信仰に戻るべきだとするイスラーム改革運動が起こった。厳格な原始イスラームを復活させるこの改革運動は、ワッハーブ派によるもので、サウジアラビアは同派を国是としており、政治、社会、経済のあらゆる分野が厳格に管理されてきた。

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バチカンから見た世界(56) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

欧州のポピュリズムとキリスト教

ハンガリー議会(一院制、定数199)の選挙が4月8日に行われ、オルバン首相が率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が圧勝した。

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バチカンから見た世界(55) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

イタリアの「同盟」、フランスの「国民戦線」、米国のトランプ政権と自国至上主義

「生活困窮者に対する生活保障金(市民所得)の給付」「不法移民の大量追放」「反欧州連合(EU)」という三つの公約を掲げて選挙戦を展開し、3月4日のイタリア総選挙で圧勝した「五つ星運動」と「同盟」。4月6日現在、マッタレッラ大統領を調停役とし、各政党による組閣交渉が大統領府で行われているが、「五つ星」と「同盟」の協力による連立内閣誕生の可能性が強くなってきた。

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バチカンから見た世界(54) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

イタリアの総選挙で圧勝したポピュリズム政党

3月4日に投開票が行われたイタリアの総選挙で、大衆の願望や不安を利用して扇動する“ポピュリズム政党”とされる「五つ星運動」と「同盟」(旧称「北部同盟」)が圧勝した。

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バチカンから見た世界(53) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

フランシスコという名の力、教皇選出から5周年

3月13日は、ローマ教皇フランシスコが選出されて5周年の記念日だった。2013年のこの日、教皇ベネディクト十六世による600年ぶりの生前退位という劇的な状況の中で執り行われたコンクラーベ(枢機卿の互選による教皇選挙会議)で選ばれた。最初のアメリカ大陸出身の教皇であり、8世紀のグレゴリウス三世(シリア出身)以来となる欧州以外からの教皇であり、イエズス会が輩出した最初の教皇の誕生だった。

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バチカンから見た世界(52) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

女性差別に抗議するカトリックのシスターたち

ローマ教皇フランシスコは、社会が発展しているにもかかわらず、男性優位のメンタリティーが今なお存続し、女性に対する暴力は収まることがないとの憂慮の念をたびたび表してきた。広告や娯楽業界では、女性が享楽的な対象物として扱われるなど、「女性の虐待が存在し、人身売買の被害や経済的利益の犠牲を被っている」との考えも示している。

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バチカンから見た世界(51) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

核軍縮と廃絶のみが核の抑止力――バチカン

米国のトランプ政権は2月2日、今後の核政策の指針となる核戦略見直し(NPR)を発表した。潜水艦から発射される弾道ミサイル(SLBM)に搭載される小型核兵器や、水上艦、潜水艦から発射できる新型の核巡航ミサイルの開発を骨子とするものだ。外国からの通常兵器による攻撃に対しても核兵器で反撃することを排除しない方針も打ち出した。

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