カルチャー

気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(33) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

タイのターミナルケアの現場から(後編)――いのちに与えられた最後の課題

先月は、ウィリヤダンマ・アシュラムのリーダー僧、スティサート師によるターミナルケアの実践の様子をお伝えした。病める人に対する師の触れ合いと、患者からの「タンブン(徳積み)」。タンブンという観念と具体的な実践は、タイ人の日常生活に溶け込んでいるが、死を前にした時、より一層その重要性が増してくることを痛感した。

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バチカンから見た世界(85) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇の訪日を前に(1)--貧者がキリスト教の予言のアイコン

ローマ教皇フランシスコの訪日が迫ってきた。教皇は日本の人々に、どのようなメッセージを伝えようと思っているのだろうか? アジアのカトリック司教会議連盟議長でヤンゴン大司教(ミャンマー)のチャールズ・ボー枢機卿は、2017年に教皇の受け入れに務めた体験を基に、次のように述べている。

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バチカンから見た世界(84) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

実践のプロセスへ 具体化する“人類友愛のための文書”

「人類の友愛に関する文書」に記された精神を世界に広く伝え、その実現を果たすために創設された「人類の友愛高等委員会」。9月11日にバチカンにあるローマ教皇フランシスコの居所「聖マルタの家」で開かれた第1回会合で教皇は、高等委員会を「友愛の手職人」と評し、委員会が「手を差し伸べるだけでなく、心をも開放する、新しい取り組みの始まり」になるようにと願った。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(32) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

タイのターミナルケアの現場から(前編)――病める方からのタンブン(徳積み)

9月上旬、ある公立病院を訪れた。ウィリヤダンマ・アシュラムのリーダー僧、スティサート師のターミナルケア活動に同行させてもらったのだ。師は毎月、その病院に入院している患者さんたちの元を訪問し、心の苦しみを減らすための触れ合いをされている。折から、日本の新聞記者がタイの生と死のありようについて取材したいという依頼があり、私は通訳として同行した。

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バチカンから見た世界(83) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

「人類の友愛に関する文書」実現のため高等委員会設置

「人類の友愛高等委員会」の初めての会合が9月11日午前8時半から、バチカンにあるローマ教皇居所の聖マルタの家で開催された。この高等委員会とは、教皇フランシスコとイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」(エジプト・カイロ)のアハメド・タイエブ総長が今年2月にアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで署名した「人類の友愛に関する文書」の精神を世界に広く伝え、その実現を果たすためのもの。UAEの提案によって設立された。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(31) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

全てが完璧に揃う日は来ない――時間とお金と健康と

今、夫・ホームさんと息子・3Gの家族3人で、私の実家がある沖縄に2週間ほど帰省している。今回の目的は二つ。お盆の時期に沖縄で一人暮らしをする高齢の母のもとを訪ねること。私の妹の家族に会い、互いの子供同士が触れ合う時間を持つことだ。タイに住む私たちは、直接会う機会が少ない。特に5歳の息子にとって、幼い頃にいとこたちと会って遊ぶ時間は非常に貴重なので、毎年、最低でも1回は家族で会えるように心がけている。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(30) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

マナーの前に、気づきを向ける――「音」が教えてくれるもの

ここウィリヤダンマ・アシュラムでは、中国の方を対象とした10日間の「気づきの瞑想(めいそう)リトリート」が行われる。毎回20~30人の方が参加し、自分自身を感じ、気づきを高めるトレーニングの機会だ。今はちょうどその期間にあたる。今回は、日本からも数人が参加されていて、私も通訳として参加している。

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バチカンから見た世界(82) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

対立と分断が広がる世界に示す「人類の友愛」(1)

本稿をつづっていた7月15日、立正佼成会は、文化間、宗教間の対話に取り組む「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)を支持する声明をウェブサイトで発表した。同声明文は、「本年6月以来、サウジアラビアにおける人権問題に端を発し、オーストリア国内でのKAICIIDの地位が不安定な状態に置かれていることを私たちは憂慮しています」と記している。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(29) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

「もし今日僕が死ぬとしたら幸せだ! と思いながら、抱っこしていたんだよ」

私は今、「気づきの瞑想(めいそう)を学ぶオンライン勉強会」を主宰している。ネット上で参加者が研さんし合える場である。気づきを高める瞑想、それは孤独な内面の作業だ。だからこそ善き仲間が重要。タイで暮らしているから、この国で仲間を探すのはそれほど難しいことではないが、離れた日本で身近な仲間を見つけるのは難しい。しかし今は、幸いなことにインターネットを通して学び合うことができる。

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バチカンから見た世界(81) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

イスラームの祝祭日に合わせ、人類の友愛を実践する諸宗教者

6月上旬にイスラームのラマダン(断食月)が終わり、世界のムスリム(イスラーム教徒)たちが「断食明けの祝祭日」(イド・アル・フィトル)を祝った。

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