現代を見つめて

『現代を見つめて』(29) 被災地に情報を 文・石井光太(作家)

被災地に情報を

北海道胆振(いぶり)東部地震が起きた日、偶然にも私は札幌のホテルに滞在していた。深夜三時八分、突如大きな振動に襲われた。ホテルはきしみながら揺れ、私は振り落とされまいとベッドにしがみつくので精一杯だった。ようやく揺れが収まったと思うと、停電によって北海道全域は闇に閉ざされた。

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『現代を見つめて』(28) 社会を守る活力 文・石井光太(作家)

社会を守る活力

西日本で起きた豪雨土砂災害の死者が二百人に達し、平成の三十年間で最悪のものとなった。

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『現代を見つめて』(27) 汚された「聖域」 文・石井光太(作家)

汚された「聖域」

日大のアメリカンフットボール部で起きた事件が、世の中を騒がせた。試合とは関係のないところで、日大の選手が相手チームの選手にタックルをしかけて怪我(けが)を負わせたのである。日大の選手は、監督とコーチからの指示があったとした。だが、後日、監督とコーチは記者会見を開き、「つぶせ」という発言は認めたものの、「負傷させろという意味ではなかった」「選手の勘違いであり、自分たちに責任はない」と主張した。

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『現代を見つめて』(26) 「冤罪」の値段 文・石井光太(作家)

「冤罪」の値段

司法取引が、六月一日から導入された。犯罪者が共犯者の存在を明かせば、代わりに刑を軽くしてもらえるのだ。

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『現代を見つめて』(25) 進む「個室化」の背景 文・石井光太(作家)

進む「個室化」の背景

二〇一八年四月、新年度が始まって早々、脱獄のニュースが世間を騒がせた。

愛媛県今治市にある刑務所施設から 窃盗罪などで服役中の二十代の受刑者が隙を見て逃げ、二十二日間にわたって離島などに潜伏した末に、広島市内で逮捕されたのである。

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『現代を見つめて』(24) 過ちをくり返さないために 文・石井光太(作家)

過ちをくり返さないために

昨年、我が家の隣町――といっても徒歩十分ほど――で、ちょっとしたパニックが起きた。

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『現代を見つめて』(23) 遺族の傍らに寄り添う 文・石井光太(作家)

遺族の傍らに寄り添う

東日本大震災から七年が経った。毎年この季節になると、メディアはあの日の悲しみをふり返り、懸命に生きていく被災者の姿を映し出す。

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『現代を見つめて』(22) 平和への願いをつないで 文・石井光太(作家)

平和への願いをつないで

「ダークツーリズム」という言葉がある。戦争の跡地など、人類の負の遺産を巡る観光のことだ。

日本で最も有名なのは、「原爆ドーム」だろう。一九四五年八月六日、ほぼ真上で原爆が炸裂(さくれつ)し、爆風と熱線で外壁だけがかろうじて残った建物だ。一九九二年にユネスコの世界遺産となっている。

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『現代を見つめて』(21) 相手を思い、どう伝えるか 文・石井光太(作家)

相手を思い、どう伝えるか

二〇一七年の流行語大賞は「忖度(そんたく)」だった。人の気持ちを推し量る、という意味だ。

この言葉の意味を考えながら新年を迎えて間もなく、メディアでこんな言葉を見かけることが増えた。

『学校へ行きたくなかったら、行かなくていいんだよ。行かない自由だってあるんだ』

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『現代を見つめて』(20) 希望のクリスマス 人々の祈り 文・石井光太(作家)

希望のクリスマス 人々の祈り

クリスマスが近づくと、十二月の街に温かさを感じるようになる。

二十代の頃、私はもっぱら海外ルポの取材で年末年始を開発途上国で過ごすことが多かった。クリスマスにホテルに閉じこもっているのも何なので、夜になると一人で外を散歩したものだ。

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