インタビュー

【特別インタビュー 第34回庭野平和賞受賞者 ムニブ・A・ユナン師】 聖地エルサレムで、諸宗教対話による平和の実現に尽くす

「第34回庭野平和賞」を受賞した「ルーテル世界連盟」(LWF)名誉議長で、「ヨルダン及び聖地福音ルーテル教会」(ELCJHL)監督のムニブ・A・ユナン師(67)へのインタビューが7月27日、東京・港区の国際文化会館で行われた。聞き手は庭野平和財団の庭野浩士理事長が務めた。同師はキリスト教の信仰を基に、全ての人に慈しみの心で接し、諸宗教対話を通して中東和平の実現に尽力。当日は、エルサレムの状況とともに、平和教育と宗教者の役割、諸宗教対話・協力の可能性になどについて話を聞いた。(敬称略) 続きを読む

【豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長・栗林知絵子さん】広がる子ども食堂の取り組み 地縁の中で一人ひとりの成長を見守る社会へ

厚生労働省が今年発表した2016年国民生活基礎調査によると、日本では子供の7人に1人が貧困状態にある。特に、ひとり親世帯では約半数がその状態だ。こうした中、栄養のある食事を子供に提供する「子ども食堂」が全国に広がっている。NPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」(以下、WAKUWAKU)では、東京・豊島区内4カ所で子ども食堂を開き、彼らの居場所づくりに取り組む。栗林知絵子理事長に、貧困の実態と子ども食堂の役割について聞いた。

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【ユニセフ教育専門官・大平健二さん】紛争下にあるイエメンの子どもたちに心身のケアと教育支援を

2015年3月から内戦が続くイエメンでは、政府側と反政府側との対立に加え、周辺国の軍事介入や武装勢力の横暴により、住宅や学校、病院などが破壊された。多数の民間人や子どもが犠牲となり、難民や国内避難民が発生している。また、国民の多くが食糧不足によって深刻な栄養不良に陥り、水道などのインフラが破壊され衛生状態も悪化。コレラの感染拡大に歯止めがかからない状態が続いている。14年11月から、国連児童基金(ユニセフ)イエメン事務所の教育専門官として、学校教育に関する支援活動を続けてきた大平健二さんに、イエメンの子どもたちの現状やユニセフの活動について聞いた。

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【参議院議員・白眞勲さん】緊迫する北朝鮮情勢 今後の国際社会の対応は?

北朝鮮によるミサイルの連続発射、これに対する米軍原子力空母の日本海への展開など北朝鮮と米国の軍事的緊張が高まっている。5月下旬にイタリアで開かれた先進7カ国(G7=米国・英国・ドイツ・フランス・日本・カナダ・イタリア)サミットでも、北朝鮮問題が最重要優先課題として取り上げられた。かつて、韓国の有力紙「朝鮮日報」の日本支社長を務め、朝鮮半島の問題に詳しい白眞勲参議院議員に、北朝鮮の動向をめぐる情勢について聞いた。

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【カトリック神父・後藤文雄さん】難民の子供を受け入れ、育て上げた半生

14人の子の父親であるカトリックの神父がいる――後藤文雄さんだ。35年前、インドシナ難民が発生した際、カンボジアの子供たちを里子として迎え、育て上げた。そのうちの一人の子と力を合わせ、同国に19の学校を建設し、教育支援にも尽くしてきた。現在、その半生を追った映画が製作されている。神の意思を感じて生きる後藤さんに自身の体験と、難民が急増する世界の現状に対して一人ひとりが考えておくべきことを聞いた。

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【被災地障害者センターくまもと事務局長・東俊裕さん】「災害弱者」をつくらない 障害者と共にある社会へ

熊本地震が発生する2週間前、障害者に対する差別の禁止と、障害に応じた配慮(合理的配慮)を行政に義務付ける「障害者差別解消法」が施行された。災害時にも適用されなければならなかったが、熊本地震での行政の対応は不十分だったと、弁護士の東俊裕氏は指摘する。自らも被災する中、被災地で孤立する障害者の支援に取り組んできた。東氏に、「災害弱者」をつくり出さないため、熊本地震から見えた課題について聞いた。

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【カラーユニバーサルデザイン機構副理事長・岡部正隆さん】多様な色覚への理解を深め 暮らしやすい社会の実現へ

私たちの周囲に「色」はあふれている。「色」は生活を彩るだけでなく、効率よく情報を伝達する手段として、多くの場所で用いられる。色分けされた街角の道路標識や電車の路線図など、色による情報伝達は私たちの日常に欠かせなくなった。一方で、色彩表現が多様化するほどに、日本に320万人いるといわれている「色弱者」が生活で不便な思いをする場面も増えた。自らもその一人で、全ての人が不利なく、色による情報を受け取れるよう「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」の普及に携わる岡部正隆氏に、色弱者の抱える問題や活動への思いを聞いた。

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【ノンフィクション作家・柳田邦男さん】問われる原発事故の教訓 徹底的な検証を今こそ

半世紀にわたって、科学技術と人類の行方、事故や公害問題、生命と医療の関係など「いのち」にかかわる事象を幅広く取材し、さまざまなメディアに発表し続けている柳田邦男さん。常に現場を歩き、物事の本質を多角的にとらえる取材力、分析力は高い評価を受ける。東京電力福島第一原子力発電所の事故に際しては、内閣が設けた「事故調査・検証委員会」の委員を務めた。原発事故発生から6年、被害の状況や国民に突き付けられた課題について聞いた。
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【財政社会学者・井手英策さん】痛みも喜びも共有し合う 経済社会の実現に向けて

医療や福祉など国民が生きていく上で必要な基本的サービスを供給する社会保障制度。安心して生活するための仕組みであり、その財源は国民の税金などから賄われている。社会保障を充実させるには、税の引き上げは避けられない。しかし、日本では増税に対する世論の反発がいまだ根強い。財政社会学者の井手英策氏は、増税に対する反発を、「税負担の割に『受益感』(サービスを受けているという実感)が少ないのが原因」と断言する。現行の社会保障制度の弊害と、より良きあり方について聞いた。
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【復元納棺師・笹原留似子さん】死者と遺族をつなぐ 大切な人との最後の時間をより尊いものに

生まれた者は必ず死ぬ。そう分かっていても私たちが自分や愛する人の死の場面について想像することは難しい。そんな中、人の死と真摯(しんし)に向き合い続ける人たちがいる。映画『おくりびと』で広く知られるようになった死への旅立ちを手伝う納棺師だ。笹原留似子さんは、納棺師の中でも、交通事故や災害などで亡くなった故人の生前のおもかげを探し、できる限り元の状態に戻す技術を持つ「復元納棺師」として14年間故人と遺族に寄り添ってきた。大切な人との別れ、記憶に残るあの人の顔――。死者と遺族をつなぐ“復元”とは何か、聞いた。

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