立正佼成会の2018年

本会は今年、創立80周年を迎え、記念事業をはじめさまざまな活動が行われた。また、自然災害が多く発生し、被災地では会員の協力により救援活動が展開された。

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ローマ教皇の訪日が来年末あたりに 前田枢機卿が明かす(海外通信・バチカン支局)

カトリック教会の前田万葉枢機卿(大阪大司教)、長崎大司教区の髙見三明大司教、東京大司教区の菊地功大司教は12月17日、バチカンでローマ教皇フランシスコと懇談した。この後、前田枢機卿は共同通信社の取材に対し、教皇が「来年の終わり頃に訪日し、被爆地の広島・長崎を訪れたい」と述べたことを明かした。

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普門の精神を受け継ぐ 庭野開祖の願い

「法輪」と「富士」、その二つの緞帳(どんちょう)が下ろされ、普門館は11月19日、48年の歴史に幕を閉じた。普門館の解体工事が始まり、いよいよ別れの時を迎える。建物は形を失っても、そこに込められた精神や願いを未来に引き継いでいくことが、多くの人を育んだ普門館への感謝につながる――。昭和45年4月28日の落成式をはじめとした一連の行事での庭野日敬開祖(当時・会長)のあいさつから、普門館建立に込めた願いを振り返る。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(22) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

明治からの公共的政治の系譜

前回に述べたように、公議・公論・公道という公共的政治の理念は、幕末に生まれて「五箇条の御誓文」にも現れ、明治憲法下における議会政治として限定的ながら実現した。専制政府との抗争を経て政党が台頭し、1924-32年には、衆議院の多数党が内閣を組織する「憲政の常道」として、立憲政友会と立憲民政党との二大政党による政権交代が行われるようになったのだ。

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TKWO――音楽とともにある人生♪ コントラバス・前田芳彰さん Vol.3

東京フィルハーモニー交響楽団(東フィル)でプロの演奏家として歩み出した前田芳彰さんは、オーストリア・ウィーンへの留学を経て、フリーでの活動を決意した。最終回となる今回は、東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)との出合い、そして、自らの演奏に懸ける思いについて聞いた。

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特集・庭野平和財団設立40周年(1) 宗教的精神を基盤とした平和活動を支えて

立正佼成会の平和活動の一環として設立された公益財団法人・庭野平和財団(NPF)が12月5日、40周年を迎えた。これまで、宗教的精神を基盤とし、国内外の平和・社会活動を広く支援してきた。今年、節目を迎え、従来の助成事業を分析。時代の変化や世界、社会の現状を踏まえ、今後の助成活動に生かすための検証を重ねた。事業を広く知ってもらうため、ウェブサイトもリニューアルした。40年の歩みを紹介する。

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「時代」の声を伝えて――文学がとらえた80年(24)番外編8 文・黒古一夫(文芸評論家)

ユートピアを求めて(8)――「沈黙」の先に現れてくるものは……

この連載の2回目に、2011年3月11日の東日本大震災後に起こった「フクシマ」(東京電力福島第一原子力発電所の事故とその被害)に触発されて書かれたディストピア(反ユートピア)小説の代表として、北野慶の『亡国記』(2015年)を取り上げた。

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特集・庭野平和財団設立40周年(2) 助成財団センター理事長の山岡氏に聞く

立正佼成会の平和活動の一環として設立された公益財団法人・庭野平和財団(NPF)が12月5日、40周年を迎えた。『日本の財団―その系譜と展望』(中公新書)などの著者である公益財団法人・助成財団センター(JFC)理事長の山岡義典氏に、庭野平和財団の果たしてきた役割と期待について聞いた。

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光祥次代会長のスピーチ(全文) 「第5回ムスリム社会における平和推進フォーラム」から

アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビで12月5日から7日まで、「第5回ムスリム社会における平和推進フォーラム」が行われた。世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際共同議長を務める庭野光祥次代会長が出席。光祥次代会長は、7日に『機関――アブラハムの兄弟宗教と世界的連帯の倫理』のテーマに基づいて行われた会合「宗教と世界的連帯に向き合う国際組織」の席上、英語でスピーチを行った。全文(日本語訳)を紹介する。

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ミンダナオに吹く風(23) 先住民の村へ 写真・文 松居友(ミンダナオ子ども図書館代表)

先住民の村へ

カリナンからさらに山や深い谷を抜けて国道を行くと、深い谷を越えたあたりで車は脇道に入った。それまでのアスファルトの道とはまったく異なった、車一台通るのがやっとの山路だ。訪問者は、驚いた顔をして山々の風景を見ている。

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