カルチャー

DJボウズの音楽語り(1) 文・戸松義晴(浄土宗心光院住職)

音楽に込められた人々の思い

世の中には、たくさんの音楽があふれています。一つ一つの楽曲の歌詞や音色には作者の思いが込められており、歌い手たちの祈りや思い出も詰まっています。そんな音楽の世界に、住職である私も魅了されている一人です。

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バチカンから見た世界(135) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

植民地主義とカトリック教会――バチカンの見解

15世紀のスペインやポルトガルなどを中心とする欧州の列強諸国は、当時のローマ教皇の権威をも利用しながら、キリスト教が伝播(でんぱ)していない新大陸の「征服」を奨励し、先住民の土地や富を奪い、彼らをキリスト教に改宗させる政策を施行していった。こうした、欧州、白人人種、文化、宗教の優越性を主張する植民地主義は、16世紀以降に「新大陸発見の教説(ドクトリン)」と呼ばれ、定着した。

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バチカンから見た世界(134) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇選出10周年記念日

3月13日、ローマ教皇フランシスコの選出から10周年の記念日を迎えた。バチカン市国内では祝日とされていたが、教皇自身は居所で側近の枢機卿たちとミサを挙げただけだった。誕生日を含めて、私的な事柄に関する祝い事をしない教皇なのだ。

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バチカンから見た世界(133) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

2月24日は「悲しい記念日」――教皇

ローマ教皇フランシスコは2月22日、バチカンで行われる水曜恒例の一般謁見(えっけん)の終わりに、「2月24日で、(ロシアによる)不可解で残忍なウクライナ侵攻の開始から1年が経過する。悲しい記念日だ!」と発言し、昨年2月24日以来、110回を超えるウクライナ和平のアピールを行ってきた自身の胸中の苦しみを明かした。

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バチカンから見た世界(132) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

アフリカ大陸に手を伸ばすな――教皇がコンゴからアピール

ローマ教皇フランシスコは1月31日から2月5日まで、コンゴ民主共和国(旧ザイール)と南スーダンを訪問するため、イタリアのフィウミチーノ空港を飛び立った。

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バチカンから見た世界(131) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

ミャンマーでのキリスト教攻撃の停止を――WCC

ミャンマーのキリスト教徒は総人口の約6%で、その8割がバプテスト教会を中心とするプロテスタント諸教会の信徒である。カトリック教会やシリア典礼派教会の信徒数は1%ほどで、キリスト教徒の大半がカチン、シャン、カヤ、チンなどの民族に集中している。

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バチカンから見た世界(130) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

「人類の友愛に関する文書」を指標に戦争の荒海を航海しよう――教皇

バーレーン王室が11月3、4の両日に同国で開催した「対話のためのバーレーン・フォーラム――東洋と西洋の人類共存のために」でスピーチしたイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」(エジプト・カイロ)のアハメド・タイエブ総長は、同フォーラムが「21世紀に生きる人類の男女が、『苦い果実』をかみしめている時に開催された」とコメントした。同総長の指摘する“苦い果実”とは、「戦争、流血、破壊、貧困、孤児、夫を亡くした女性、移民、避難、未知の未来と、想像もできない暗黒に対する恐怖」などだ。これらは、「市場経済、富の独占、貪欲、消費主義、第三世界諸国に向けた殺戮(さつりく)に使われる重兵器の輸出に加え、宗教や宗派、民族の違いによる紛争の拡大、暴動や紛争の扇動、安定した国家の不安定化」などの犠牲者なのだという。

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バチカンから見た世界(129) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

イスラーム・スンニ派とシーア派の和解を訴えるタイエブ総長

今年9月にカザフスタンの首都アスタナで行われた「世界伝統宗教指導者会議」(同国政府主催)、10月にイタリアのローマで聖エジディオ共同体(カトリック在家運動体=本部・ローマ)主催で開催された「第36回世界宗教者平和のための祈りの集い」、そして11月にはバーレーン王室が主催する「対話のためのバーレーン・フォーラム――東洋と西洋の人類共存のために」が挙行され、世界の諸宗教者による世界平和の構築に向けた貢献を探る国際会議や祈りの集いが相次いで実施された。

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バチカンから見た世界(128) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

世界の諸宗教者が対処すべき4課題――教皇

9月14日、カザフスタンを訪問していたローマ教皇フランシスコは、首都のアスタナ(旧ヌルスルタン)で開かれた「世界伝統宗教指導者会議」の開会式に出席した。

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バチカンから見た世界(127) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

国際法に違反する行為が核兵器の脅威を助長する――教皇

ローマ教皇フランシスコは10月2日、バチカン広場で執り行われた日曜恒例の正午の祈りにおいて、聖母に対する祈りの前に述べる「法話」の全てを、「重大、壊滅的、脅威の源泉となってしまったウクライナ戦争」のために捧げた。本来は聖母に対する祈りの後に、種々の和平アピールを行うのが通例だが、この日教皇は、聖書からの一節を引用しながら信徒たちの信仰を励ます「法話」そのものを、和平アピールのために割いた。

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