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現代を見つめて(27) 汚された「聖域」 文・石井光太(作家)

汚された「聖域」

日大のアメリカンフットボール部で起きた事件が、世の中を騒がせた。試合とは関係のないところで、日大の選手が相手チームの選手にタックルをしかけて怪我(けが)を負わせたのである。日大の選手は、監督とコーチからの指示があったとした。だが、後日、監督とコーチは記者会見を開き、「つぶせ」という発言は認めたものの、「負傷させろという意味ではなかった」「選手の勘違いであり、自分たちに責任はない」と主張した。

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TKWO――音楽とともにある人生♪ クラリネット・小倉清澄さん Vol.2

小倉清澄さんが東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)に入団したのは、1985年。当時は、フレデリック・フェネル氏が常任指揮者を務めていた。後に桂冠指揮者となるフェネル氏との出会いや音楽家としての交流のエピソードなどを、TKWOに楽団員として最も長く在籍している小倉さんに聞いた。

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「時代」の声を伝えて――文学がとらえた80年(13) 文・黒古一夫(文芸評論家)

バブル経済崩壊後の荒涼とした風景の中で

1960年代半ばに、その「成功」が明らかになった我が国の高度経済成長政策は、70年代から80年代半ばにかけて、日本を世界有数の「経済大国」へと押し上げることになった。そして、さらに「より豊かな」生活を求めて80年代の後半から「バブル経済期」に突入する。しかし、90年代に入ると「金(カネ)がすべて」といった思想に基づくバブル経済は一挙に崩壊する。

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幸せのヒントがここに――仏典の中の女性たち(5) 文・画 天野和公(みんなの寺副住職)

自分より愛しいものはない――マッリカー

コーサラ国王妃のマッリカーは、身分の高い生まれでもなく、容姿もどちらかといえば、そう美人な方ではありませんでした。しかし気遣いに優れた癒やし系の女性だったようで、花畑の世話係だった彼女をパセーナディ王が見初めて、出会ったその日のうちにもらい受けたといわれています。マッリカーとは日本語の「茉莉花(まつりか)」、香り高いジャスミンの花のことです。

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盂蘭盆会 普回向の精神で実践を 庭野会長が法話

祖先の霊に追善供養の回向を手向け、さらなる菩薩行の実践を誓う「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が7月15日、立正佼成会大聖堂(東京・杉並区)をはじめ全国の教会で厳修された。大聖堂には全国から会員約3500人が参集した。

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全国から「明るい社会づくり運動」の会員が集結 さらなる展開を目指して

立正佼成会が協力団体として関わるNPO法人「明るい社会づくり運動」(明社)の「2018 全国集会in萩」が7月7、8の両日、山口・萩市にある萩本陣で開催された。2年に一回行われる全国集会は、運動の推進者が一堂に会し、情報交換や講演を通して研鑽(けんさん)を積み、さらなる運動の展開を目的にしている。今回は、西日本を中心とした記録的な豪雨の影響で交通機関が大きく乱れたため、参加者は例年より少ない144人となった。

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WCRP/RfP日本委「おうえんプロジェクト for くまもと」 12団体に計215万円を寄託

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会は7月5日、「おうえんプロジェクト for くまもと」の2018年度支援先を発表した。

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日本にもある児童労働 実態調査を行うACEがセミナーを開催

昨年12月、茨城県で15歳の少女が工場の屋根に設置された太陽光パネルの点検作業中に転落死する事故が発生した。日本では義務教育期間にある15歳未満の労働、18歳未満の「危険有害業務」が原則禁止されているが、少女の事故は、危険有害業務によるものだった。労働基準法に違反する上、日本が批准する国際条約(ILO182号条約)の「最悪の形態の児童労働」にもあたるという。国内にもこうした児童労働がある現状を広く知ってもらおうと、認定NPO法人「ACE」(エース)が6月18日、東京・千代田区の参議院議員会館でセミナーを開催。国会議員ら55人が参加した。

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May J.とTKWOが共演 第6回普門チャリティーコンサート

『未来へ――共に生きる』をテーマに、「東京佼成ウインドオーケストラPresents 第6回普門チャリティーコンサート」(佼成文化協会主催)が7月8日、東京・中野サンプラザホールで催された。立正佼成会会員や吹奏楽ファン約1800人が集った。

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バチカンから見た世界(64) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

米朝、南北、そしてバチカン

「朝鮮半島の非核化と、この地域における平和構築のための対話はやむことがない」。7月4日付のバチカン日刊紙「オッセルバトーレ・ロマーノ」は1面にそう掲載し、米国務省の声明文を引用しながら、駐フィリピンのソン・キム米大使が板門店の非武装地帯で北朝鮮政府関係者と懇談したと報じた。6月12日のシンガポールでの米朝首脳会談後、初めて開かれた両国政府間における実務者会議では、「米朝首脳会談での合意文書の内容を実現していくためのさらなる進展」について協議されたとのことだ。

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