ちょっと軽く、ストレッチしてみましょう(7.膝の痛み・上) 加瀬剛(スポーツトレーナー、佼成学園高アメフット部ヘッドトレーナー)

最後にもう一つアドバイスを。

膝が痛い、ということは炎症が起こっている状態です。温めると余計に炎症が増しますので、必ずアイシング(冷やす)してください。たとえ膝の痛みが前方(膝蓋骨=しつがいこつ)に感じても、通常は先ほど説明した「膝窩筋(しつかきん)」が炎症を起こしている場合が多いので、膝の裏をアイシングして様子を見ることをお勧めします。

それでは、中臀筋を鍛えるためのエクササイズと中臀筋をサポートするテーピングを動画で紹介します。

ポイントは、中臀筋を鍛えるのと同時に、歩く時につま先と膝の位置を気にしながら歩き方を修正することです。骨盤が正しい位置になり、膝とつま先が同じ方向を向くことで、膝のねじれが解消され、膝の痛みが軽減します。

次回は“階段を上る時に生じる膝の痛み”についてお話しします。

プロフィル

かせ・つよし 1968年、東京生まれ。獨協大学外国語学部英語学科、自然カイロプラクティック学院、米国ニューメキシコ大学アスレチックトレーナー学科、日本医学柔整鍼灸専門学校をそれぞれ卒業。現在、キネシオ接骨院(http://kinesio-sekotsu.com/)院長として患者の治療にあたるほか、キネシオテーピング療法の普及に尽くす。母校である佼成学園高校アメフット部「ロータス」のヘッドトレーナーとして、2016年からの同チーム全国大会3連覇に貢献した。著書に『キネシオテーピング・アスレチックテーピング併用テクニック』(スキージャーナル)、『勝つための最強体幹力メソッド 』(創藝社)。