ちょっと軽く、ストレッチしてみましょう(6.坐骨神経痛) 加瀬剛(スポーツトレーナー、佼成学園高アメフット部ヘッドトレーナー)

梨状筋は本来、坐骨神経上部の柔軟性を保つクッションの役割を果たす筋肉です。しかし、伸ばされてしまうことで硬くなり、炎症を起こして坐骨神経を圧迫してしまうのです。

長時間、足を組んだり、あぐらをかく人は注意が必要です。このことにより、骨盤のアライメント(位置、角度、方向など)が“ずれる”ために梨状筋が伸ばされてしまうからです。そのため、電気治療やマッサージだけでは症状は改善されません。

梨状筋の伸びが原因の坐骨神経痛の特徴は、立っている時や、歩いている時は比較的痛みやしびれを感じないのですが、座っている状態や立ち上がる時の動作で強い痛みやしびれを感じることです。また、臀部を上から押すと臀部の痛みやしびれが強くなることも特徴の一つと言えます。

臀部を温めたり、押したり、もんだり、ストレッチすると、症状はますます悪化する場合があります。患部(伸びた梨状筋)をしっかりアイシングして炎症を取り除くことが重要で、坐骨神経への圧迫を軽減することで痛みやしびれが減少していきます。

また、キネシオEDFテーピングを施術することにより、痛みを感じる皮膚の表面(1~2ミリ程度)と、炎症が起こっている箇所に隙間をつくってくれるので、痛みが軽減するとともに症状が改善していきます。

◇MEMO
E:Epidermis(表皮)/D:Dermis(真皮)/F:Fascia(筋膜)
頭文字をとってEDFテーピングと言います。

次回は“階段を下りる時の膝の痛み”についてお話しします。

プロフィル

かせ・つよし 1968年、東京生まれ。獨協大学外国語学部英語学科、自然カイロプラクティック学院、米国ニューメキシコ大学アスレチックトレーナー学科、日本医学柔整鍼灸専門学校をそれぞれ卒業。現在、キネシオ接骨院(http://kinesio-sekotsu.com/)院長として患者の治療にあたるほか、キネシオテーピング療法の普及に尽くす。母校である佼成学園高校アメフット部「ロータス」のヘッドトレーナーとして、2017年、18年の同チームの全国大会3連覇に貢献した。著書に『キネシオテーピング・アスレチックテーピング併用テクニック』(スキージャーナル)。