釈尊の子
拳。左顔面に飛んできました。かわせない。二発目。右頰に衝撃を受けました。顔はゆがみ、鼻血が飛び散りました。ひと呼吸おいて、三撃目が襲ってきました。腹。息が詰まり屈み込んだ瞬間、首筋に蹴りを入れられました。ラーフラ(羅睺羅=らごら)の身体は地面にたたきつけられました。「ケッ、意気地のねぇ奴だ」。若者は唾を吐き捨て、仲間を連れて去って行きました。
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偉大な母――パジャーパティー
お釈迦さまには二人の母親がいます。一人は産みの母、マーヤー。もう一人はその妹で、産後7日で亡くなったマーヤーに代わり、育ての母となったパジャーパティーです。
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人間の生き方の究極の境地が示された法華三部経――。経典に記された一節を挙げ、記者の心に思い浮かんだ自らの体験、気づき、また社会事象などを紹介する。今回は、「法師品」と「如来寿量品」。
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兄弟弟子
足はドロと埃(ほこり)にまみれ、衣の裾もボロボロになっていました。長い旅をしてきたのか、その若者の頰はそげやつれていましたが、目には精悍(せいかん)な光を宿していました。この青年が精舎に着き訪(おとな)いを入れた時、空にはもう、星がきらめいていました。
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人間の生き方の究極の境地が示された法華三部経――。経典に記された一節を挙げ、記者の心に思い浮かんだ自らの体験、気づき、また社会事象などを紹介する。今回は、「安楽行品」と「従地涌出品」から。
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手放して、手に入れる――キサーゴータミー
キサーゴータミーと呼ばれる若い母親がいました。キサーとは「痩せた」、ゴータミーとは「ゴータマ姓の女性」という意味ですので、正確な彼女の名前は誰も知りません。
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女人
講堂に弟子たちが集まり始めました。すでに釈尊は上座に着かれ、瞑目(めいもく)されていました。これから、アヌルッダ(阿那律=あなりつ)に下問(かもん)があるというのです。アヌルッダも最前列に控えていました。弟子たちが集まり終わると、釈尊は静かに目を開け、アヌルッダに問い掛けられました。「汝(なんじ)は、女人と一夜を共にしたというが、それは確かなことか?」。
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天界へ帰った女性――パティプージカー
パティプージカーは、コーサラ国サーヴァッティに暮らした主婦です。16歳で結婚し、4人の息子を生みました。仏教を深く信仰し、僧団への食事のお布施を習慣としていました。
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元は、サンスクリット語「バヴァーグラ」の漢訳語。「有」が生きとし生けるものを意味し、その頂上ということですから、有頂天は「最上の天(界)」という意味になります。
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