クリスマスの夜に
十二月になると、私の住んでいる最寄り駅の前では、中高生たちが募金活動をする。五~十人くらいの制服姿の男女が、募金箱を持って「お願いしまーす」と声を合わせるのだ。
続きを読む
「単純明快」の落とし穴
愛媛県松山市を拠点とするご当地アイドルグループのメンバーOさんが自殺した。まだ、十六歳だった。
続きを読む
「最期」の迎え方
「胃ろうは、患者さんの人としての尊厳を失うものなので、お勧めはしません」
続きを読む
被災地に情報を
北海道胆振(いぶり)東部地震が起きた日、偶然にも私は札幌のホテルに滞在していた。深夜三時八分、突如大きな振動に襲われた。ホテルはきしみながら揺れ、私は振り落とされまいとベッドにしがみつくので精一杯だった。ようやく揺れが収まったと思うと、停電によって北海道全域は闇に閉ざされた。
続きを読む
社会を守る活力
西日本で起きた豪雨土砂災害の死者が二百人に達し、平成の三十年間で最悪のものとなった。
続きを読む
汚された「聖域」
日大のアメリカンフットボール部で起きた事件が、世の中を騒がせた。試合とは関係のないところで、日大の選手が相手チームの選手にタックルをしかけて怪我(けが)を負わせたのである。日大の選手は、監督とコーチからの指示があったとした。だが、後日、監督とコーチは記者会見を開き、「つぶせ」という発言は認めたものの、「負傷させろという意味ではなかった」「選手の勘違いであり、自分たちに責任はない」と主張した。
続きを読む
「冤罪」の値段
司法取引が、六月一日から導入された。犯罪者が共犯者の存在を明かせば、代わりに刑を軽くしてもらえるのだ。
続きを読む
進む「個室化」の背景
二〇一八年四月、新年度が始まって早々、脱獄のニュースが世間を騒がせた。
続きを読む
過ちをくり返さないために
昨年、我が家の隣町――といっても徒歩十分ほど――で、ちょっとしたパニックが起きた。
続きを読む
遺族の傍らに寄り添う
東日本大震災から七年が経った。毎年この季節になると、メディアはあの日の悲しみをふり返り、懸命に生きていく被災者の姿を映し出す。
続きを読む