バチカンから見た世界

バチカンから見た世界(54) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

イタリアの総選挙で圧勝したポピュリズム政党

3月4日に投開票が行われたイタリアの総選挙で、大衆の願望や不安を利用して扇動する“ポピュリズム政党”とされる「五つ星運動」と「同盟」(旧称「北部同盟」)が圧勝した。

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バチカンから見た世界(53) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

フランシスコという名の力、教皇選出から5周年

3月13日は、ローマ教皇フランシスコが選出されて5周年の記念日だった。2013年のこの日、教皇ベネディクト十六世による600年ぶりの生前退位という劇的な状況の中で執り行われたコンクラーベ(枢機卿の互選による教皇選挙会議)で選ばれた。最初のアメリカ大陸出身の教皇であり、8世紀のグレゴリウス三世(シリア出身)以来となる欧州以外からの教皇であり、イエズス会が輩出した最初の教皇の誕生だった。

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バチカンから見た世界(52) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

女性差別に抗議するカトリックのシスターたち

ローマ教皇フランシスコは、社会が発展しているにもかかわらず、男性優位のメンタリティーが今なお存続し、女性に対する暴力は収まることがないとの憂慮の念をたびたび表してきた。広告や娯楽業界では、女性が享楽的な対象物として扱われるなど、「女性の虐待が存在し、人身売買の被害や経済的利益の犠牲を被っている」との考えも示している。

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バチカンから見た世界(51) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

核軍縮と廃絶のみが核の抑止力――バチカン

米国のトランプ政権は2月2日、今後の核政策の指針となる核戦略見直し(NPR)を発表した。潜水艦から発射される弾道ミサイル(SLBM)に搭載される小型核兵器や、水上艦、潜水艦から発射できる新型の核巡航ミサイルの開発を骨子とするものだ。外国からの通常兵器による攻撃に対しても核兵器で反撃することを排除しない方針も打ち出した。

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バチカンから見た世界(50) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

ホロコースト 欧州で終わらぬ過去の清算

第二次世界大戦中、ドイツ・ナチスのホロコーストによって、100万人とも200万人とも推定されるユダヤ人やロマ人、障害者、性的マイノリティーが殺害された。ポーランドにあったドイツ軍のアウシュビッツ強制収容所がソ連軍によって解放されたのは、1945年1月27日のことだ。

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バチカンから見た世界(49) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

聖都エルサレムをめぐる問題――イスラーム政治指導者とバチカン

トランプ米大統領が昨年の12月6日、聖都エルサレムをイスラエルの首都と認定し、米大使館を移転させる宣言文書に署名したことに対し、エジプト・カイロのイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」のアハメド・タイエブ総長は、「エルサレムに大使館を移転させるという米国の実行を阻止しなければならない」と発言し、12月中旬にカイロで予定されていたマイク・ペンス米副大統領との会見を拒否した。今年に入り、アズハルは1月16、17の両日、同機関で「エルサレム支援のための国際会議」を開催した。86カ国から政治家やイスラーム、キリスト教の指導者が参加した。

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バチカンから見た世界(48) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

ローマ教皇を感動させた一枚の写真と核兵器廃絶

ローマ教皇フランシスコは1月15日、南米のチリとペルーを訪問するため、ローマのフィウミチーノ国際空港を飛び立った。両国訪問は22日までとなっている。離陸後、教皇は、1945年に原爆投下直後の長崎で米軍の従軍カメラマンが撮影した「焼き場に立つ少年」の写真カードを70人の国際同行記者たちに配布し、こう述べた。

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バチカンから見た世界(47) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

無量の悲哀に立ち向かう長崎の少年――ローマ教皇が取り上げた一枚の写真

核兵器なき世界の実現に向けて、「ヒバクシャ」が示す人類への「戒め」を、ローマ教皇フランシスコは重く受けとめてきた。現代人が解決すべき最優先事項との思いで、事あるごとに、彼らの声に耳を傾けるように訴えてきた。

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バチカンから見た世界(46) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

エルサレムは2国家と3宗教の都市

トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と承認し、米大使館をエルサレムに移転するように指示した12月6日、世界のキリスト教界から一斉に抗議の声が上がった。

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バチカンから見た世界(45) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

エルサレムの嵐――トランプ大統領の宣言の波紋

トランプ米大統領は12月6日、エルサレムをイスラエルの首都として承認する宣言文に署名し、国務省に対してテルアビブにある同国大使館をエルサレムに移転させる手続きの開始を指示した。

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