インタビュー

【生物学者・福岡伸一さん】ウイルスを「正しく畏れる」 自然界の一部であると捉えて

新型コロナウイルスの感染が拡大している。「ウイルスは多くの動物にとって病原性がある一方、他の生物に感染して増殖するサイクルを回す “生命体” と捉えると、また違う世界が見えてくる」と言う。生物の起源と進化に詳しい、生物学者の福岡伸一・青山学院大学教授に「ウィズコロナの時代」に求められる生命観について聞いた。

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【認定NPO法人「国際ビフレンダーズ 東京自殺防止センター」理事・村明子さん】尊いいのち支え合う社会に 苦しむ人々の声に耳を傾け

今年7月から自殺者数が急増している。それまで、前年比で減少が続いていたが、7月から増加に転じ、10月は2000人を超えた。新型コロナウイルスの感染拡大で、人々の生活やつながりが大きく変容した影響と懸念されている。認定NPO法人「国際ビフレンダーズ 東京自殺防止センター」の相談員として、苦しむ人々の声に耳を傾けてきた村明子理事に、現在の状況や、自殺を防ぐ手だてなどを聞いた。

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【NPO法人「明るい社会づくり運動」理事長・秋葉忠利さん】広島市長の経験生かし 明社と平和運動の橋渡しを

前広島市長の秋葉忠利氏が、NPO法人「明るい社会づくり運動」(明社)の理事長に7月1日付で就任した。秋葉氏は、世界のジャーナリストを広島・長崎に招待し、被爆の実相を伝えてもらう「アキバ・プロジェクト」をはじめ、長年にわたり平和運動に尽力。市長在任中は市政に尽くすとともに、広島・長崎が中心となって世界の都市と連帯して核兵器廃絶を目指す「平和市長会議」(現・平和首長会議)の会長も務めた。市民運動の役割、明社の目標や今後の活動について話を聞いた。

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【認定NPO法人「八王子つばめ塾」理事長・小宮位之さん】コロナ禍で広がる教育格差――子供たちに学ぶ楽しさ伝えたい

降り注ぐ太陽の光のように、全ての子供たちに学びの機会を与えたい――そんな願いから、小宮位之さんは「八王子つばめ塾」を始めた。活動は今年で9年目になる。ボランティア講師の協力を得て、これまで200人以上の中高生の学習支援を行い、高校や大学の進学をサポートした。

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【ルポライター・室田元美さん】戦争は今につながる出来事 現代社会の問題を捉え直す

太平洋戦争の終結から、今年で75年を迎えた。当時を知る人は少なくなり、戦争体験の風化が進む。ルポライターの室田元美さんは、全国に点在する戦跡を訪ね、当時の状況を書籍などを通じて伝えてきた。「加害」「被害」の両面を持つ戦禍の事実を知ることで、現代まで続く社会の問題を捉え直すことができると語る。

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【映画監督、脚本家・村橋明郎さん】余命宣告受けた男の物語を映画に 懸命に自分らしく生きる姿を伝え

余命宣告を受け、残された時間を自らの墓造りに費やし、臨終を迎えるまで懸命に生きた男の物語を描いた映画『山中静夫氏の尊厳死』が、今年2月から全国で順次公開されている。この映画の監督・脚本を務めた村橋明郎氏は、理想的な最期を迎えられるかどうかは、死に方ではなく、いかにその人らしく生きたかによって決まると語る。映画の製作を通じて見つめた人の生死、作品に込めた思いについて聞いた。

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【水中考古学者・山舩晃太郎さん】悠久の歴史を今に伝える 世界の海洋の沈没船を研究

世界中の海には300万隻を超える沈没船やクレオパトラ宮殿など、水位上昇によって没した遺跡が眠っている。これらは全て「水中遺跡」と呼ばれ、はるか悠久の歴史を辿(たど)る上で貴重な痕跡となる。日本では馴染(なじ)みの薄かった「水中考古学」にいち早く着目し、年間20隻以上の沈没船の調査・研究にあたる山舩晃太郎さんに、水中考古学の魅力や将来の展望について聞いた。

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【東日本大震災語り部・五十嵐ひで子さん】震災の記憶と教訓を次代へ 九死に一生を得た経験から

東日本大震災の発生から、今年3月で9年を迎える。当時、9.3メートル以上の波の高さを記録した福島・相馬市で、五十嵐ひで子さんは、夫と叔父を亡くし、自身も津波にのまれた。これまで、五十嵐さんは震災の記憶と教訓を継承しようと、語り部として自らの体験を伝えてきた。語り部を続ける思いを聞いた。

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【元東レ経営研究所社長・佐々木常夫さん】苦しみを乗り越える原動力 幸せになるという強い意志を

大手化学企業に入社し、事業改革や破綻寸前の会社の再建などを手がけ、取締役を務めた佐々木常夫さん。この間、家庭では、40回以上の入退院を繰り返した妻の看護、自閉症の長男を含めた3人の子供の育児に尽くした。どちらも手を抜かず、自己をコントロールし、「幸せになる」という強い意志を持ち続けたと語る。ビジネスや生き方に関する書籍を多数発刊してきた佐々木さんに、幸せになる秘訣(ひけつ)を聞いた。

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【オイカワデニム代表取締役・及川洋さん】新たな資源でジーンズを開発 環境に配慮したものづくりを

宮城・気仙沼市でジーンズを製作する有限会社オイカワデニムの及川洋代表取締役は、大量に廃棄されていたメカジキの吻(ふん=角)を活用したジーンズを開発した。東日本大震災を機に、地元の特性に目を向け、天然素材による環境に配慮したものづくりの一環だ。昨今、大量生産・大量消費・大量廃棄の経済システムは環境に多大な負荷を掛けると指摘されている。及川さんに、新たなジーンズが誕生するまでの軌跡や、環境に配慮したものづくりの大切さなどについて聞いた。

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