一つのことに心を集中することを、「三昧(さんまい)」といいます。読経三昧、唱題三昧などは、在家仏教者にとって「禅定(ぜんじょう)」を得るいちばんの近道です。つまり、朝夕のご供養がしっかりできていれば、ふだんの考え方もだんだんに雑念が少なくなっていくのです。
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野球の選手や相撲の力士といったプロの世界では、一日怠けるとそれをとりもどすのに三日かかるといわれます。進歩には時間がかかりますが、退歩はたちまちやってくるのです。
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人間はもともと「精進(しょうじん)」するようにできているのだ、と私は思っています。というのは、怠けていると何となく心地が悪いからです。気がとがめるというか、一種の罪悪感におそわれます。反対に、仕事に励んでいるときは、何ともいえない喜びを味わいます。生きがいのようなものが湧いてきて、ますます気が勇んできます。これは、人間の意識の底にある本性がそうさせるのです。
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北風と太陽が、荒野を旅する人のマントを剝(は)ぎとる力くらべをしたイソップ寓話(ぐうわ)は有名です。まず、北風がビュービュー吹きつけると、旅人はますますマントをしっかり身に巻きつけました。次に、太陽があたたかい光を送ると、旅人はすぐマントを脱いでしまいました。これなのです。柔和なあたたかい心情こそが、相手の気持ちをやわらげ、敵意の鎧(よろい)を脱がしてしまうのです。
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お釈迦さまは、在家の信者に対しては、次の五つの「心のタガ」を教えられました。それは、「不殺生(ふせっしょう)戒」「不偸盗(ふちゅうとう)戒」「不邪婬(ふじゃいん)戒」「不妄語(ふもうご)戒」「不飲酒(ふおんじゅ)戒」の「五戒」です。これは、生き物を殺さない、盗みをしない、道ならぬ男女関係を結ばない、うそをつかない、酒を飲み過ぎない、という戒めです。
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法華経の「譬諭品(ひゆほん)」には、「諸苦(しょく)の所因(しょいん)は 貪欲(とんよく)これ本(もと)なり」と説かれています。つまり、さまざまな「苦」の原因、悩みの原因になっているのが「貪欲」です。その「貪欲」をなくすれば、悩みや苦しみはすっかり消えてしまうのです。
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立正佼成会では、悩みを抱える方に「徳を積ませてもらいましょう」と教えます。それは、悩みを抱えている人は小さな「我(が)」にとらわれていて、本来そなわっている「徳」のほんの一部しか発揮していないからです。その「小我」から離れさせるために、「まず人さま」を心がけるように教えて「徳を積む」ことを教えるのです。
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人生の苦労を重ねた人は、人さまの苦しみを共感できる豊かな心の持ち主です。その意味では、法華経の教えは、苦労を重ねた人ほど身にしみこむのです。いま、苦悩を抱えているならば、その体験は必ず、人さまに喜びを分かち与える力に変わると信じてください。必ず、あなたと同じ苦悩をもつ人と出会い、相談相手にならせていただく日がくるはずです。苦難は、人さまを仏さまの教えに導く「万億(まんのく)の方便(ほうべん)」を身につけさせてくれるのです。
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