利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(68) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

統一的管理システムと全体主義

安倍晋三氏の国葬が終わった。各種世論調査では評価しない人の方が多く、岸田内閣支持率はさらに下落を続けている。やはり、安倍氏関連の人々の「盛者必衰(じょうしゃひっすい)」が始まっているようだ。

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内藤麻里子の文芸観察(38)

夕木春央さんの『方舟(はこぶね)』(講談社)は、衝撃的な作品だ。極限状態で究極の選択を迫る本格ミステリーなのだが、なんと言おうか、定番の本格ものだと油断していたら、とんでもない目に遭った。

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こども食堂から築く共に生きる社会(9) 文・湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)

未来を生きる子どもたちへ――「バトン」を手渡す私たちの生き方

自分の暮らす地域がずっと続いていくためには、今何をすればいいか――こども食堂はその答えの一つだと前回書きました。

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「戦争に“聖”はない――キリル総主教」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

戦争に“聖”はない――キリル総主教

世界教会協議会(WCC)は10月19日、イオアン・サウカ総幹事代行とロシア正教会の最高指導者であるキリル総主教が、17日にロシアの首都モスクワで懇談した内容を明かした。

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“平和の叫び”を継承して――「世界平和祈願の日」から36年(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世が、1986年に世界の諸宗教指導者に呼びかけ、イタリア中央部にある聖都アッシジで「世界平和祈願の日」を実現させてから36年が経過した。その「アッシジの精神」を継承する聖エジディオ共同体(カトリック在家運動体=本部・ローマ)主催の「第36回世界宗教者平和のための祈りの集い」が10月23日から25日まで、『平和の叫び』をテーマに、ローマ市内のコンベンションセンター「ラヌヴォラ」と、ローマ帝国時代の古代史跡「コロッセオ」で開催された。世界50カ国の諸宗教指導者、政治指導者や識者らが参集。立正佼成会から、赤川惠一国際伝道部部長、佐原透修総務部次長(渉外グループ)、水藻克年ローマセンター長、加瀬育代渉外グループスタッフが参加した。

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現代を見つめて(77) 旅が教えてくれるもの 文・石井光太(作家)

旅が教えてくれるもの

国が観光需要を喚起させるために行う「全国旅行支援」がスタートし、久々に旅行熱が高まり出している。対象となるのは、主に娯楽としての国内旅行であり、コロナ禍によって長らく停滞した観光産業を活性化させるのが目的だ。

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笑トレで元気に――健康と幸せを呼ぶ“心の筋トレ”(3) 文・日本笑いヨガ協会代表 高田佳子 (動画あり)

インドにはもともと、瞑想法(めいそうほう)の一つとして「笑う・泣く・沈黙する」という行がありました。笑うことや泣くことが沈黙することと同様に、精神に良い影響を与えるということが知られていたのです。

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忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(3) 写真・文 猪俣典弘

フィリピン残留日本人二世の肖像

日本人として生まれるも、戦中戦後の混乱により無国籍状態に

戦後77年目を迎えた今も、フィリピンでは残留日本人二世の聞き取り調査が続いています。戦中に日本人の父親と離別、死別して現地に留(とど)まった子どもたちは、今や平均年齢83歳。いまだに国籍回復を実現できていない人たちは、出生証明書などの書類や父親との写真がほぼ消失しており、当時の公的な記録が残っていない人たちばかりです。

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立正佼成会 庭野日鑛会長 9月の法話から

9月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)

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杉並区のワクチン接種会場として旧佼成看護専門学校を無償で貸与

今年3月に閉校した佼成看護専門学校(東京・杉並区)と、同校に隣接する駐車場がそれぞれ、10月15日から来年1月31日まで、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場として杉並区に無償で貸し出されることになった。

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