ちょっと軽く、ストレッチしてみましょう(1.ストレッチ) 加瀬剛(スポーツトレーナー、佼成学園高アメフット部ヘッドトレーナー)

肩こり、首のハリや腰痛は通常、悪い姿勢が原因で起こることが多い

肩こり、首のハリや腰痛は通常、悪い姿勢が原因で起こることが多いとされます。よく言われる“猫背”とは、背中の筋肉が伸びている状態で、伸ばされ続けることで、背中や首の筋肉に負担がかかり、ハリや痛みがでてくるわけです。

ちなみに、猫が背中を丸めた状態で寝ているところをよく目にしますが、あれは、背中を伸ばした状態で寝ているのです。そして、起きたときには、ものすごい勢いで背中を縮めていますね。これは「背中を伸ばしている」のではなく、「背縮め」であって「ストレッチ」ではありません。

話がそれましたが、間違ったストレッチは、運動前では筋肉を硬くさせてしまい、運動後では伸ばされた筋肉をさらに伸ばすことで、筋肉の状態をさらに悪化させてしまいます。この点を理解すると、体の調子をととのえやすくなります。

次回は“肩こり”を取り上げ、痛みの原因からその痛みの解消法をお話ししたいと思います。

プロフィル

かせ・つよし 1968年、東京生まれ。獨協大学外国語学部英語学科、自然カイロプラクティック学院、米国ニューメキシコ大学アスレチックトレーナー学科、日本医学柔整鍼灸専門学校をそれぞれ卒業。現在、キネシオ接骨院(http://kinesio-sekotsu.com/)院長として患者の治療にあたるほか、キネシオテーピング療法の普及に尽くす。母校である佼成学園高校アメフット部「ロータス」のヘッドトレーナーとして、2016年からの同チーム全国大会3連覇に貢献した。著書に『キネシオテーピング・アスレチックテーピング併用テクニック』(スキージャーナル)、『勝つための最強体幹力メソッド 』(創藝社)。