カルチャー

気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(34) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

忙しさの正体――師走にふさわしい私の挑戦

師走に入り、2019年も残り少なくなってきた。師走は、クリスマス、忘年会、大みそかと、何かとイベントごとの多くなる時期である。今年1年の振り返りとともに、やり残したことを終えなければならなかったり、新しく迎える年の準備をしたり。なすべきことが増えていくシーズンともいえるだろう。

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バチカンから見た世界(88) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇が訪日に託した思い(2)――「教皇の訪日は最も素晴らしい旅行だった」

バチカンのマテオ・ブルーニ広報局長が、バチカン記者室にある佼成新聞のボックスオフィスに来て言った。「教皇フランシスコの訪日は、彼の諸国歴訪の中で最も素晴らしいものだった」と。

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バチカンから見た世界(87) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇が訪日に託した思い(1)

ローマ教皇フランシスコは訪日に、どんな思いを託したのだろうか? 教皇は11月25日、皇居で天皇陛下と会見した。

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バチカンから見た世界(86) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇の訪日を前に(2)――日本での布教を夢見た教皇

ローマ教皇フランシスコが2013年3月13日に選出されて数日後、バチカン記者室詰めの国際記者たちを代表し、新教皇に直接、あいさつする機会を与えられた。当時のバチカン報道官のフェデリコ・ロンバルディ神父(イエズス会)から「バチカン記者室の最年長記者の一人です」と紹介され、新教皇の柔らかい手を握り締めながら、「イエズス会が運営する東京の上智大学の出身です」と自己紹介した。そして、「教皇ヨハネ・パウロ二世と同じように、日本においで頂けますか?」と伺うと、「私は(1987年に)日本に行ったことがあります」との答えが返ってきた。「日本で、お待ちしております」と申し上げた。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(33) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

タイのターミナルケアの現場から(後編)――いのちに与えられた最後の課題

先月は、ウィリヤダンマ・アシュラムのリーダー僧、スティサート師によるターミナルケアの実践の様子をお伝えした。病める人に対する師の触れ合いと、患者からの「タンブン(徳積み)」。タンブンという観念と具体的な実践は、タイ人の日常生活に溶け込んでいるが、死を前にした時、より一層その重要性が増してくることを痛感した。

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バチカンから見た世界(85) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇の訪日を前に(1)--貧者がキリスト教の予言のアイコン

ローマ教皇フランシスコの訪日が迫ってきた。教皇は日本の人々に、どのようなメッセージを伝えようと思っているのだろうか? アジアのカトリック司教協議会連盟議長でヤンゴン大司教(ミャンマー)のチャールズ・ボー枢機卿は、2017年に教皇の受け入れに務めた体験を基に、次のように述べている。

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バチカンから見た世界(84) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

実践のプロセスへ 具体化する“人類友愛のための文書”

「人類の友愛に関する文書」に記された精神を世界に広く伝え、その実現を果たすために創設された「人類の友愛高等委員会」。9月11日にバチカンにあるローマ教皇フランシスコの居所「聖マルタの家」で開かれた第1回会合で教皇は、高等委員会を「友愛の手職人」と評し、委員会が「手を差し伸べるだけでなく、心をも開放する、新しい取り組みの始まり」になるようにと願った。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(32) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

タイのターミナルケアの現場から(前編)――病める方からのタンブン(徳積み)

9月上旬、ある公立病院を訪れた。ウィリヤダンマ・アシュラムのリーダー僧、スティサート師のターミナルケア活動に同行させてもらったのだ。師は毎月、その病院に入院している患者さんたちの元を訪問し、心の苦しみを減らすための触れ合いをされている。折から、日本の新聞記者がタイの生と死のありようについて取材したいという依頼があり、私は通訳として同行した。

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バチカンから見た世界(83) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

「人類の友愛に関する文書」実現のため高等委員会設置

「人類の友愛高等委員会」の初めての会合が9月11日午前8時半から、バチカンにあるローマ教皇居所の聖マルタの家で開催された。この高等委員会とは、教皇フランシスコとイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」(エジプト・カイロ)のアハメド・タイエブ総長が今年2月にアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで署名した「人類の友愛に関する文書」の精神を世界に広く伝え、その実現を果たすためのもの。UAEの提案によって設立された。

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気づきを楽しむ――タイの大地で深呼吸(31) 写真・文 浦崎雅代(翻訳家)

全てが完璧に揃う日は来ない――時間とお金と健康と

今、夫・ホームさんと息子・3Gの家族3人で、私の実家がある沖縄に2週間ほど帰省している。今回の目的は二つ。お盆の時期に沖縄で一人暮らしをする高齢の母のもとを訪ねること。私の妹の家族に会い、互いの子供同士が触れ合う時間を持つことだ。タイに住む私たちは、直接会う機会が少ない。特に5歳の息子にとって、幼い頃にいとこたちと会って遊ぶ時間は非常に貴重なので、毎年、最低でも1回は家族で会えるように心がけている。

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