イラクで今年10月に国際諸宗教対話会議を開催(海外通信・バチカン支局)

イラク外務省はこのほど、今年10月に首都バグダッドで「第3回国際諸宗教対話会議」を開催すると公表し、その概要を同国のニュースサイト「アル・モニター」が8月11日に報じた。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(66) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

旧統一教会による政界汚染:元首相銃撃事件と内閣改造

前回(第65回)に書いたように、参議院選挙で与党が大勝した結果はすぐに表れてきた。新型コロナウイルスの感染状況が世界最多となり、各地で医療崩壊が起きつつある。にもかかわらず、政府は何もしない。無為無策そのものだ。

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共生へ――現代に伝える神道のこころ(18) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部教授)

地域に根付いた地名と神社の関係 歴史や伝統を後世に残す努力を

地域神社の調査をするために市街地を歩いていると、時々、細い路地に出くわすことがある。こうした路地や谷の行き詰まりを、三重県南部の方言では「世古(=せこ。瀬古)」と呼ぶ。同県内の市町村には「世古」に由来する「大世古」「瀬古口」「小世古」といった地名があり、人名では「世古」さんという方もいらっしゃる。特に市街地に世古の多い伊勢市では近年、世古を活用したまちづくりのためのワークショップが行われるなど、地名の持つ意味とその奥深さには、いまだに驚かされることが多い。

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教皇がカナダ先住民の若者に対してスピーチ(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇フランシスコは「世界の先住民の国際デー」にあたる8月9日、「世界の先住民の持つ、家庭と共同体に対する純粋な感覚がどれほど貴重なことか。若者と老人との間で絆を培い、全被造世界(自然)との健全で調和した関係を保全していくことが、どれほど重要なことか」とツイートした。

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忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(1) 写真・文 猪俣典弘

「フィリピン人を殺しに来たのかい?」

1995年11月、立正佼成会青年本部(当時)から青少年育成、地域開発のボランティアとしてバターンキリスト教青年会(BCYCC、フィリピン)に派遣された私は、赴任して間もないある晩、通りがかりの老婆にこんな言葉を投げかけられました。

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えっ、これも仏教語!?(65) 【だつらく】脱落

「あのチームはついに優勝戦線から脱落した」「共同闘争からの脱落者が相次いだ」などと用いられています。もともとは禅宗でよく用いられる語で、意味はまったく違い、我(が)を捨て去るとか、自己を忘れるという意味です。

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内藤麻里子の文芸観察(35)

中高年になると体のあちこちに脂肪がつき、健康診断の結果も思わしくなくなる。誰でも一度は「泳いでみようか……」という言葉が頭をよぎるのではないか。そんな時には篠田節子さんの『セカンドチャンス』(講談社)が超お薦めだ。

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寄宿学校制度は壊滅的な過ちで福音に反する――教皇(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇フランシスコは7月25日、カナダ先住民との癒やしと和解に向けた「悔い改めの巡礼」で最初にカナダ西部のマスクワシスにある先住民居住区を訪れ、スピーチの中で繰り返し「許してください」と謝罪した。

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現代を見つめて(74) 救済型から活躍型へ 文・石井光太(作家)

救済型から活躍型へ

秋田県の藤里町は、「大人のひきこもりゼロ」で知られる町だ。現在の人口は三千人に満たないが、少し前まで大人のひきこもりが百人を超していた。それを藤里町社会福祉協議会が数年で、実質ゼロへと改善させたのである。

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こども食堂から築く共に生きる社会(7) 文・湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)

相談機関とこども食堂――それぞれの強みを生かして誰もが暮らしやすい地域に

前回、こども食堂は「相談ありき」だと考えていた私の限界を超える取り組みだ、と書きました。その発明のすごさを素直に認め、その普及を後押しすることが、今の自分にできる最大の社会貢献だと感じています。

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