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忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(8) 写真・文 猪俣典弘

忘れられた120年前の記憶

フィリピンに職を求めた日本人移民

連載1回目で記したように、約120年前の日本は経済的に疲弊し、急激な人口増加もあり生活に困窮する人々が増えました。貧しい農村の次男や三男たちが新天地で一旗揚げようと、海外への出稼ぎブームが沸き起こりました。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(72) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

「ポジティブ」な感情と政治

コロナを感染法上の5類にすると政権が決め、第8波が収まったので、あたかも感染症問題は収束したように社会は動き始めている。この大きな狙いは、4月の統一地方選挙を前にして、感染症問題を乗り越えたという明るい雰囲気をつくり、支持率が低迷した政権を浮揚させようということかもしれない。

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東日本大震災から12年 各教会で追悼の祈り 十三回忌の法要を厳修

2011年3月11日に東日本大震災が発生し、今年で12年が過ぎた。被災地域を包括する立正佼成会の各教会では3月11日を中心に、新型コロナウイルスの感染防止策を施して教会道場や地域の慰霊碑、浜辺などで十三回忌の法要を厳修。会員たちは犠牲者に思いを馳(は)せ、冥福を祈るとともに、復興への祈りを捧げた。

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新宗連「結成70周年記念事業総括式典」

1951年に結成され、一昨年70周年を迎えた新日本宗教団体連合会(新宗連)の「結成70周年記念事業総括式典」が3月9日、兵庫・丹波市の円応教本部で開催され、新型コロナウイルス感染症対策を施した会場に新宗連役員や加盟教団代表者ら60人が参集した。さらに、式典の様子がインターネットの動画共有サイトを通じてライブ配信され、立正佼成会から新宗連顧問を務める庭野日鑛会長がオンラインで出席。同監事の國富敬二理事長、同理事の和田惠久巳総務部部長らが会場に駆けつけた。

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「私たちの“発”」応援プログラム 『まずはやってみよう、悩んでみよう』 何ごとにも挑戦を

立正佼成会会員の「発菩提心」による実践と行動までの過程を、教会や教団本部がサポートする「私たちの“発”」応援プログラムが、今年も全国の教会を対象に実施される。同プログラムでは2018年の開始以来、「世の中の苦に分け入る」との願いで、貧困や孤独など人々が抱える苦悩に寄り添い、安心や希望につながる自発的な取り組みが展開されてきた。今回の実施にあたり、同プログラムの概要と併せて、昨年申請のあった29件の中から、本庄、静岡両教会の取り組みを紹介する。

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好きなことを人生のパワーに 可能性を奪わない社会づくりが僕の夢 株式会社植松電機代表取締役・植松努氏

僕は今、北海道で会社をつくり、ロケット製作や宇宙開発などの事業を行っています。中学や高校の時の成績は悪かったのですが、母に将来の夢として、大好きなロケットを作りたいと話した時、無理だとも、頑張れとも言われずに、「思うは招くだよ」という言葉をかけられました。これが後押しとなり、大好きなことのための勉強を頑張れば、夢は形になると考えるようになりました。大好きなことこそ人生のパワーになる。夢があればなんでもできます。

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バチカンから見た世界(134) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

教皇選出10周年記念日

3月13日、ローマ教皇フランシスコの選出から10周年の記念日を迎えた。バチカン市国内では祝日とされていたが、教皇自身は居所で側近の枢機卿たちとミサを挙げただけだった。誕生日を含めて、私的な事柄に関する祝い事をしない教皇なのだ。

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立正佼成会 庭野日鑛会長 2月の法話から

2月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)

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「バチカンと科学――人工知能の軍事利用」など海外の宗教ニュース(海外通信・本紙バチカン支局)

オランダのハーグで2月16、17日の両日、「軍事領域における責任ある人工知能(AI)利用」に関する2023年度のサミットがオランダと韓国の共催で行われ、各国政府、学術機関、シンクタンク、産業界、市民社会組織などの代表者らが参加した。

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大人が学ぶ 子どもが自分も相手も大切にできる性教育(3) 文・一般社団法人ソウレッジ代表 鶴田七瀬

『教育現場での意思確認・選択について』

日本で「性教育」という言葉を聞いた時、保健体育の授業や本を読んで知識として学ぶ「勉強」を想像される方がまだ多いと思います。しかし、私が考える性教育の定義は「行動を変えるための環境整備」です。子どもたちが悩みを持った時に相談できる大人や組織を知っていること、相談しようと行動できること、悩みを聞く大人が適切に対応できる状態でいることも、「性教育=日常の環境整備」に含まれます。

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