バチカンから見た世界
バチカンから見た世界(94) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
歴史的建造物「アヤソフィア」がモスクに(1) “文明の衝突”を政治利用する危うさ
トルコのイスタンブールにある歴史的建造物「アヤソフィア」は、キリスト教の大聖堂として建立され、その後にモスク(イスラームの礼拝所)となり、トルコ共和国成立後は博物館として利用されてきた。
バチカンから見た世界(93) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
信教の自由、米国のカトリック教会とWCRP/RfP
米国カトリック司教会議はこのほど、6月22日から29日までの1週間を「信教の自由のための週間」と定め、信教の自由を促進するために「祈り、行動するように」と呼び掛けた。
バチカンから見た世界(91) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
信徒がいないミサでメッセージを発し続けたローマ教皇
5月18日、バチカンのサンピエトロ大聖堂でローマ教皇ヨハネ・パウロ二世の生誕100年を記念するミサが開催され、世界に中継された。この後、新型コロナウイルスの感染予防対策として閉鎖されていた大聖堂の扉が開かれ、一般信徒に開放された。
バチカンから見た世界(90) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
イランのアーヤトッラーが教皇に親書 新型肺炎の世界的流行は人類友愛の時
イラン・コムにある国際大学「アルムスタファ」の学長であるアリレツァ・アラフィ師(アーヤトッラー=イスラーム・シーア派の高位指導者)はこのほど、ローマ教皇フランシスコに宛て親書を送った。新型コロナウイルスが世界に蔓延(まんえん)している状況にあって、「啓示宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラーム)の共同体は人類に奉仕していかなければならない」とのメッセージを寄せたものだ。
バチカンから見た世界(89) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
教皇が訪日に託した思い(3)――声なき貧しい人々と地球環境を代弁し核兵器廃絶訴え
ローマ教皇フランシスコは訪日中の11月24日、長崎と広島から、核エネルギーの軍事利用が「倫理に反している」ことを訴えた。
バチカンから見た世界(88) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
教皇が訪日に託した思い(2)――「教皇の訪日は最も素晴らしい旅行だった」
バチカンのマテオ・ブルーニ広報局長が、バチカン記者室にある佼成新聞のボックスオフィスに来て言った。「教皇フランシスコの訪日は、彼の諸国歴訪の中で最も素晴らしいものだった」と。
バチカンから見た世界(86) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
教皇の訪日を前に(2)――日本での布教を夢見た教皇
ローマ教皇フランシスコが2013年3月13日に選出されて数日後、バチカン記者室詰めの国際記者たちを代表し、新教皇に直接、あいさつする機会を与えられた。当時のバチカン報道官のフェデリコ・ロンバルディ神父(イエズス会)から「バチカン記者室の最年長記者の一人です」と紹介され、新教皇の柔らかい手を握り締めながら、「イエズス会が運営する東京の上智大学の出身です」と自己紹介した。そして、「教皇ヨハネ・パウロ二世と同じように、日本においで頂けますか?」と伺うと、「私は(1987年に)日本に行ったことがあります」との答えが返ってきた。「日本で、お待ちしております」と申し上げた。
バチカンから見た世界(85) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
教皇の訪日を前に(1)--貧者がキリスト教の予言のアイコン
ローマ教皇フランシスコの訪日が迫ってきた。教皇は日本の人々に、どのようなメッセージを伝えようと思っているのだろうか? アジアのカトリック司教協議会連盟議長でヤンゴン大司教(ミャンマー)のチャールズ・ボー枢機卿は、2017年に教皇の受け入れに務めた体験を基に、次のように述べている。