ちょっと軽く、ストレッチしてみましょう(11.ぎっくり腰) 加瀬剛(スポーツトレーナー、佼成学園高アメフット部ヘッドトレーナー)
また、「冷やせば良い」と知って、冷湿布を貼る方がいらっしゃるかもしれません。しかし、貼ることで痛みが軽減したように感じたとしても、実は、冷えているのは皮膚表面だけで、奥にある患部は冷却できていません。痛みが軽減するのは炎症が治まったのではなく、皮膚表面が冷えることで神経が麻痺(まひ)し、“痛み止め効果”となっているからです。
まずは患部をきちんと冷却(アイシング)することが大切です。
アイシングは、直接氷を使用する場合は5分くらい。氷嚢(ひょうのう)をあてる場合は20分を一つの目安にしてください。
ただし、どのご家庭の冷凍庫にも一つや二つはあると思われる保冷剤(ケーキなどを購入した際につけてくれる冷却材)は決して使わないでください。冷却温度が低すぎて、凍傷になる可能性がとても高いからです。
アイシングの施術は、痛みが強い場合は1日に何回行っても構いませんが、必ず1時間のインターバルを空けるようにしてください。
アイシングして1時間のインターバルを空ける。これを1セットだと思って施術することをお勧めします。
局所を冷やすことで炎症が軽減し、その後に血流が増し、治癒が早まるからです。