「平和を望み、促進し、その道具となるために集まった」に込められた教皇の決意
ローマ教皇フランシスコは2017年4月、エジプト・カイロにあるイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」でアハメド・タイエブ総長によって企画された「平和のための国際会議」に出席した。その席上、スピーチに立った教皇は、「暴力は全ての宗教性を否定するもの」であり、「利己主義を絶対化して『聖』を名乗る――その暴力の仮面をはがしていくように」と語った。
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別れ際に気づきを添えて――さよならのたたずまい
3月、日本では年度末を迎え、忙しい日々を過ごされる方も多いだろう。タイでは、官庁が定める年度末は9月。しかし、学校の年度始まりは5月中旬と別々である。日本のように、教育機関も官庁も民間の会社も、全て同じ時期にスタートすることはしない。だから、みんなで気分新たに新年度を迎えるという、日本では当たり前の雰囲気を、タイでは感じられないのだ。日本でのこの季節はまた、別れの季節でもある。慣れ親しんできた学校や学年、職場などが変わる方も多い。定年を迎え、長年働いてきた会社を去られる方もいるだろう。
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ピキットの丘にある要塞跡で
立正佼成会の皆さんと一緒に、「ゆめポッケ」の配付をかねた「平和の祈り」を開催したい場所はたくさんあるが、とりわけイスラーム地域のピキットの丘にある史跡、16世紀にスペイン軍がつくった石造りの要塞(ようさい)跡は、いつか必ずご一緒し、「平和の祈り」を行いたい場所の一つだ。
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バチカンの多国間外交――人類に共通の起源と歴史、宿命
ローマ教皇ベネディクト十六世(現名誉教皇)は、3700万人にも及ぶ犠牲者を出し、人類史上で最悪の戦争となった第一次世界大戦を「無意味な虐殺」と呼んだ。その大量殺りくを繰り返すまいと誓った人類は、平和確立へ向けての多国間主義外交を推進していくために国際連盟を創設した。しかし、自国至上主義という同じ過ちを繰り返し、第二次世界大戦へと突入した。
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おすそ分けから見える世界――体と心を支えるセーフティーネット
最近、わが家のエンゲル係数が下がっている。買い物は週1~2回。車で30分ほどかけて街のスーパーまで行くのだが、買うのはお肉くらい。かつては楽しみにしていた野菜コーナーに行っても、今はときめかなくなってしまった。
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歴史は繰り返すのか
年が明けると、バチカンではローマ教皇と同市国付きの各国外交団との間で、新年のあいさつが交わされ、教皇がスピーチの中で世界情勢について見解を述べることが恒例となっている。
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皆さんと開催したい平和の祈り
ミンダナオ子ども図書館(MCL)で毎年行っている「平和の祈り」の祭典は、MCLの学生総会で若者たちが話し合って始めた活動だ。
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各国元首の年末年始の言動に見る2019年
カトリック教会は毎年の元日、「世界平和祈願日」を執り行う。ローマ教皇パウロ六世によって定められた同祈願日は、今年で52回目を迎えた。
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善き友と歩く――早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければ仲間と行け
昨年12月1日から8日まで、タンマヤートラ(法の巡礼)に参加した。タイ東北部に位置するチャイヤプーム県で毎年行われる、歩くイベントだ。今回で19回を数える。
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先住民の村へ
カリナンからさらに山や深い谷を抜けて国道を行くと、深い谷を越えたあたりで車は脇道に入った。それまでのアスファルトの道とはまったく異なった、車一台通るのがやっとの山路だ。訪問者は、驚いた顔をして山々の風景を見ている。
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