カルチャー

バチカンから見た世界(4) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

なぜ、バチカンから世界を見るのか?

「なぜ、バチカンから世界を見るのか?」――その答えは、1962年から65年まで行われた第二バチカン公会議の最終年、同市国内でローマ教皇パウロ六世と庭野日敬開祖の間で交わされた、「仏教徒がキリスト教徒のために祈り、キリスト教徒が仏教徒のために祈る」という言葉の中に凝縮されている。両指導者の間で交わされた言葉は、信仰や人種、文化の違いを超えて人を「結び付ける」(ラテン語でreligare)という、宗教の本質そのものに迫るものだからだ。

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バチカンから見た世界(3) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

トランプ大統領による壁の建設に対して カトリック

トランプ米大統領は1月25日、中南米からの密入国者の流入を阻止するため、メキシコとの国境に壁を建設する大統領令に署名した。密入国者が犯罪やテロの温床になっていると主張するトランプ氏は、治安の観点から、彼らの強制送還などに関する大統領令にも署名し、不法移民対策の強化に乗り出した。

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バチカンから見た世界(2) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

中東の和平構築に向けて――ローマ教皇とアッバス議長が会談

イスラエル政府によるヨルダン川西岸と東エルサレム(アラブ人居住区)へのユダヤ人の入植政策や分離壁の建設などにより、イスラエルとパレスチナ自治政府の和平交渉は停滞したままだ。交渉の再開を求めるパレスチナ自治政府のアッバス議長は1月14日、バチカンを訪問し、ローマ教皇フランシスコと会談した。

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バチカンから見た世界(1) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

ローマ教皇 「外交は連帯実現の手段」

バチカンは現在、世界182カ国と外交関係を樹立している。毎年1月には、バチカンを担当する各国の外交団とローマ教皇が年頭の挨拶を交わし、席上、各国大使を前に教皇が国際情勢に対する見解を述べる慣習になっている。今年の年頭挨拶は9日に交わされた。

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