佼成出版社から新刊 『現代「神道」講座――寛容と共生のこころ』藤本頼生・著

本紙で連載した國學院大學・藤本頼生教授の寄稿が書籍になりました。

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光祥次代会長がインド訪問 サルヴァジナ・ピータ聖座交代式に参列

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際共同議長を務める立正佼成会の庭野光祥次代会長は1月17日から19日まで、インド南部のカルナータカ州ウドゥピを訪れ、WCRP/RfP国際共同会長でヒンドゥー教指導者であるスリ・スリ・スグネンドラ・テールタ・スワミジ(スワミジは聖者の意)のサルヴァジナ・ピータ聖座(シュリ・クリシュナ寺院のトップ)への交代式(Paryaya=パリヤーヤ)に参列した。本会から和田惠久巳総務部長、根本昌廣参務が随行した。交代式には、WCRP/RfP国際共同議長のヴィヌ・アラム博士(シャンティ・アシュラム会長)も出席した。

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内藤麻里子の文芸観察(53)

雫井脩介さんの『互換性の王子』(水鈴社)は、不思議な手触りの小説だ。後継者争いと商品開発が絡む企業小説なのだが、一般的に企業小説と聞いてイメージする作品とは一線を画す。恋愛小説、家族小説としても読めるウェルメイドな物語になっている。

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館山教会で「寿デー」 地域の過疎化・高齢化を受け 教会の持ち味生かす

教会の特色を生かしたい――そんな願いのもと、立正佼成会館山教会は昨年2月から毎月、「寿デー」を開催している。毎回、65歳以上の高齢会員が教会道場に集い、折句作りや曼荼羅(まんだら)の塗り絵などを通して交流を深めている。

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内藤麻里子の文芸観察(52)

2024年最初の1作は、音楽ミステリーを取り上げたい。逸木裕さんの『四重奏』(光文社)である。音楽を含めた芸術というものを我々は理解できているのかという命題を掲げ、理知的でありながら音楽のパッションにあふれた上質なミステリーになっている。

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大聖堂で「成道会」 報恩感謝の心でさらなる菩薩行実践を誓う(動画あり)

釈尊が悟りを開いた意義をかみしめ、報恩感謝の心でさらなる菩薩行の実践を誓う立正佼成会の「成道会」が12月8日、大聖堂(東京・杉並区)はじめ各教会で挙行された。大聖堂には会員約400人が参集。式典の模様はインターネットでライブ配信(会員限定)された。

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内藤麻里子の文芸観察(51)

井上荒野さんの『TERUKO&LUI(照子と瑠衣)』(祥伝社)は、上質な大人のおとぎ話である。はっちゃけた70歳の高齢女性2人の愉快な行動に目を奪われるが、その裏には辛苦をなめたこれまでの生活や、相方に対する思いやりが潜む。人生これからと励まされる物語だ。

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内藤麻里子の文芸観察(50)

第二次世界大戦中のドイツ各地に、「エーデルヴァイス海賊団」という少年少女たちによる反体制グループがあったという。そんなことは全く知らなかった。逢坂冬馬さんの『歌われなかった海賊へ』(早川書房)は、そんな知られざる歴史的存在に命を吹き込んだ。さらに、彼らを取り巻く善良なる市民の罪深さも描き出し、我々に突きつけてくる。

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内藤麻里子の文芸観察(49)

京極夏彦さんは1994年、『姑獲鳥(うぶめ)の夏』で鮮烈なデビューを果たした。以降、怪異が彩る事件の謎を古書肆(こしょし)の主、中禅寺秋彦が解いていく「百鬼夜行」という人気シリーズに成長した。『鵼(ぬえ)の碑(いしぶみ)』(講談社)は同シリーズの17年ぶり、長編10作目となる新作である。いつもの妖しく、惑溺(わくでき)させる雰囲気の中で、新しい時代の息吹を感じられる作品となっている。

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内藤麻里子の文芸観察(48)

「総務省の調査によれば、全国の空き家数は二〇一八年の時点で八百四十九万戸だという」。これは重松清さんの『カモナマイハウス』(中央公論新社)で紹介される実態で、今や全国いたるところで空き家が目につく。かく言う私も親がいなくなったら実家をどうしたらいいか、今から不安を抱えている。本書はこの空き家問題と、定年後や子育て、親の介護を終えた後のロス問題に鋭くもコミカルに斬り込んだ。直視しにくい、重いテーマを軽やかに描くことによって、私たちに問題の所在をさらりと見せてくれる。

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