大聖堂で「成道会」 報恩感謝の心でさらなる菩薩行実践を誓う(動画あり)

釈尊が悟りを開いた意義をかみしめ、報恩感謝の心でさらなる菩薩行の実践を誓う立正佼成会の「成道会」が12月8日、大聖堂(東京・杉並区)はじめ各教会で挙行された。大聖堂には会員約400人が参集。式典の模様はインターネットでライブ配信(会員限定)された。

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内藤麻里子の文芸観察(51)

井上荒野さんの『TERUKO&LUI(照子と瑠衣)』(祥伝社)は、上質な大人のおとぎ話である。はっちゃけた70歳の高齢女性2人の愉快な行動に目を奪われるが、その裏には辛苦をなめたこれまでの生活や、相方に対する思いやりが潜む。人生これからと励まされる物語だ。

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内藤麻里子の文芸観察(50)

第二次世界大戦中のドイツ各地に、「エーデルヴァイス海賊団」という少年少女たちによる反体制グループがあったという。そんなことは全く知らなかった。逢坂冬馬さんの『歌われなかった海賊へ』(早川書房)は、そんな知られざる歴史的存在に命を吹き込んだ。さらに、彼らを取り巻く善良なる市民の罪深さも描き出し、我々に突きつけてくる。

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内藤麻里子の文芸観察(49)

京極夏彦さんは1994年、『姑獲鳥(うぶめ)の夏』で鮮烈なデビューを果たした。以降、怪異が彩る事件の謎を古書肆(こしょし)の主、中禅寺秋彦が解いていく「百鬼夜行」という人気シリーズに成長した。『鵼(ぬえ)の碑(いしぶみ)』(講談社)は同シリーズの17年ぶり、長編10作目となる新作である。いつもの妖しく、惑溺(わくでき)させる雰囲気の中で、新しい時代の息吹を感じられる作品となっている。

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内藤麻里子の文芸観察(48)

「総務省の調査によれば、全国の空き家数は二〇一八年の時点で八百四十九万戸だという」。これは重松清さんの『カモナマイハウス』(中央公論新社)で紹介される実態で、今や全国いたるところで空き家が目につく。かく言う私も親がいなくなったら実家をどうしたらいいか、今から不安を抱えている。本書はこの空き家問題と、定年後や子育て、親の介護を終えた後のロス問題に鋭くもコミカルに斬り込んだ。直視しにくい、重いテーマを軽やかに描くことによって、私たちに問題の所在をさらりと見せてくれる。

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大月教会発足70周年記念式典 会えなくても心をつなぐ

立正佼成会大月教会は今年、教会発足70周年を迎えた。コロナ禍でじかに会えない日々が続いたが、何とかサンガ(教えの仲間)と心をつなぎとめる触れ合いをできないかと、7月22、23の両日に行われる記念式典に向けて準備を進めてきた。

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内藤麻里子の文芸観察(47)

須藤古都離(ことり)さんの『無限の月』(講談社)は、恋愛小説にして手に汗握る大救出劇、そして驚きのSF小説でもある。読み終えて、意識を変えることの難しさを突きつけられたような気がする。

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頼れる人、場所、心――青少年の居場所を考える

不登校や虐待など、子供たちを取り巻く問題が取り沙汰されて久しい。学校や家庭に安心できる居場所がなく、身近に悩みを相談できる大人もいない。そんな青少年を支援するための「居場所」づくりが課題となっている。今回の特集では、会員の体験と早稲田大学の阿比留久美教授の談話を紹介し、青少年から頼られる人となるため、地域の大人にできることを読者と共に考えたい。
(体験者の記事は、プライバシーに配慮し仮名とする)

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「青年の日」各地で学習会 社会問題など共に考える契機に

全国の立正佼成会青年部員が地域社会で菩薩行の実践に励む「青年の日」。その啓発日(毎年5月の第3日曜日)にあたる5月21日を中心にさまざまな取り組みが行われた。この中から、法律や憲法の観点から社会や平和について考えた御殿場、福知山両教会の活動を紹介する。

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内藤麻里子の文芸観察(45)

誤解を恐れず言えば、読み終わった時、まさか小説でお芝居が観られるとはという、いささか妙な感慨にふけってしまった。それが永井紗耶子さんの『木挽町(こびきちょう)のあだ討ち』(新潮社)である。

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