IARF日本チャプター青年グループが本会バングラデシュ教会青年部と交流

食事を楽しむバングラデシュと日本の青年たち。久しぶりの再会に会話が弾んだ

バングラデシュと日本の青年が一堂に会し、懐かしさに笑みを浮かべて友情を深め合う――。4月6日、立正佼成会大聖堂(東京・杉並区)2階の食堂で、国際自由宗教連盟(IARF)日本チャプター青年グループ主催の「バングラデシュ・日本青年交流会」が開催された。両国の青年が対面するのは2年ぶり。同チャプターの市川和一事務局次長、同メンバー、本会バングラデシュ教会会員ら17人が参加した。

同チャプターは2019年から、書き損じはがきの収集活動を通して、政治不安や経済的困難に直面するバングラデシュの支援を開始。未来を担う同国の子どもたちに笑顔で過ごしてほしいと願い、寄付金を本会バングラデシュ教会に寄託した。同教会青年部員が地元の小学校や孤児院を訪ねて聞き取ったニーズを基に、文房具や扇風機などを贈る活動を続けてきた。

そうした中で、両国の青年が交流を通して互いの文化や歴史を知って、友好を深めたいと、同チャプター青年グループによる「アジア諸宗教青年交流プログラム」の一環として、21年4月にオンラインでの交流会が実現。当日は、同チャプターの一般会員を含む160人が参加した。バングラデシュ教会の青年は、「日本の青年と兄弟愛を築くことができてうれしい」と話した。交流会の模様はバングラデシュの地元テレビで報道された。

22年秋には、同チャプター青年グループがバングラデシュを訪問。バングラデシュ教会青年部員と共に孤児院を訪れて学用品を手渡すなどし、交流を重ねることの意義をかみしめた。孤児院からは、「遠く離れた日本の皆さんが私たちのことを思って心を寄せてくださったことが、とてもうれしい」との言葉が送られた。

こうした背景のもと、当日の懇談では、両国の青年が一緒に食事を楽しみながら再会に胸を弾ませた。日本に来て印象的だったことを聞かれたバングラデシュ教会の青年部員は、「菅沼(新潟・十日町市)に行って開祖さま(庭野日敬開祖)の生家を見られたこと。この場所で生まれ育った開祖さまが世界中に法華経を広めたのだと感動しました」と回答。日本の青年たちは、「その感想が一番に出てくるのがすごい」と応じ、自らの信仰を振り返る場面もあった。

食後には、書き損じはがきの収集活動で集められた寄付金20万円(目録)が、市川事務局次長から、ダリア・ボルアさん(25)=バングラデシュ教会会員=に手渡された。

ショウロブ・ボルアさん(33)=同教会青年部長=は「日本の青年たちがバングラデシュから帰国する時、涙を流した姿を今も覚えています。異体同心の精神を感じ、今日も同じような気持ちが込み上げてきました。これからもご縁を大事にしたい」と話した。

黄色い帽子には子どもたちの交通安全への願いが込められている

また、同日の交流会には、明るい社会づくり運動静岡県裾野地区協議会の松岡広也副会長(裾野市・光明寺住職)も出席。22年に同チャプター青年グループがバングラデシュを訪ねた際に同行し、孤児院の子どもたちの交通安全を願い、登下校時に子どもが着用する「黄色い帽子」を贈呈した。今回も、多くの命が守られるようにと願い、30個の帽子をバングラデシュの青年たちに託した。