落日の印象
夕日を見ていると、なぜか人恋しくなる。雪原を赤く染め、落ちていく檜原湖の夕日に染まりながら、そんなことを思い描いた。風景との出合いに感動し、自然の懐の深さに頭が下がる。夕暮れ時は、何か大切な思い出を残してくれるようで心に残る。
晴れた日に
気温マイナス20度――。カーンと冴え渡った青空の下で、私の心は糸の切れた凧(たこ)のように高く高く舞い上がっていく。まるで夢の世界に迷い込んだような、澄み切った空と霧氷のコントラストに気持ちが弾み、いつまでも現実に戻れそうもない。この時期の貴重な晴れ間に、私は至福の時間を記録する。
淡く美しく
今朝、降った雪が冬の空気の中で淡い輝きを放っていた。まるで透き通ったガラス細工のような淡く美しい風景との出合いに心を奪われ、しばらくその場を離れることができなかった。シャッター音が響くと、この美しい風景が一瞬で崩れ落ちそうな気がして、そーっとシャッターを押した。
国際宗教研究所 『現代宗教2018』をウェブサイトで公開
公益財団法人「国際宗教研究所」はこのほど、『現代宗教2018』を同研究所ウェブサイト(http://www.iisr.jp/journal/journal2018/)で公開しました。
第1回庭野平和賞受賞者・カマラ大司教 ブラジル連邦議会が「人権の保護者」に認定
ブラジル連邦議会下院の文化委員会は昨年12月27日、第1回庭野平和賞(1983年、庭野平和財団主催)受賞者の故ヘルダー・ペソア・カマラ大司教(同国オリンダ・レシフェ教区)を、「ブラジルの人権の保護者」として認定すると発表した。
夕暮れのシャンデリア
夕暮れの光の中でほのかに輝く「しぶき氷」のシャンデリア。自然の不思議を思い、そして、人間の非力さと傲慢(ごうまん)さがつくづくと身に染みる。「俺が撮った写真だ」と有頂天になる前に、出会いと、撮らせてもらえる有り難さを思うと謙虚な気持ちにならざるを得ない。
冬の贈り物
雪のくぼみの座布団に、ツルアジサイがちょこんと座っていた。夏に花をつけたツルアジサイが、冬の純白の世界の中で残り香のような淡い色を残して、どことなく暖かい風景をつくっている。自然の不思議に心和むひととき。
美しい光との邂逅
美しい光との邂逅(かいこう)に心がときめく。太陽が昇る直前、柔らかい光が地上を覆い、私は生かされていることの有り難さをしみじみと感じる。連綿と受け継がれてきた自然の営み。どれくらいの人が感動し、涙してきたことだろう……。私は静かに頭(こうべ)を垂れてみる。
天空の鏡
標高1000メートルの雄国沼(おぐにぬま)に上がるには、曲がりくねった細い山道を登って行かなければいけない。初冬のある日、思い立って車を走らせ、頂上に着いた瞬間、アッと声を上げた。そこには思いもよらない景色が広がっていたから。誰もいない山頂は、風もなく静寂に包まれ、木々は霧氷で白く輝き、沼は青い空と周りの景色を写し込み、まるで天空の鏡のようにひっそりと静まり返っていた。