新型コロナウイルスへの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(42)

(イメージ写真)

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介します。今回は、両沼教会会員と秩父教会会員です。

家族全員で先祖に感謝のご供養

両沼教会青少年育成委員長(48歳、男性)

新型コロナウイルスの影響で彼岸会が教会道場で行われなかったため、今年、教会では各家庭で行うように勧められました。家族6人のわが家でも、「ミニミニ式典」を行いました。

教会の式典のように、それぞれがお役を担うことにしました。他県の大学に通う長女も帰省し、長女は教会から頂いた回向文の奏上、高校生の次女は鐘、中学生の長男は木鉦(もくしょう)、小学生の三女は兄と共に奉献のお役をつとめました。司会は妻、導師は私です。

「これよりご先祖さまにお供えをさせて頂きます」。当日は、妻の言葉で長男と三女が順番に部屋の入り口からご宝前に進み、お菓子とおはぎを捧げました。長男は日頃から教会でさせて頂いているため、妹に合掌や礼拝(らいはい)の合図を送っていました。

ご供養は、家族全員の声が合わさり、うれしくなりました。県外に住む娘や部活で忙しい子供たちとなかなかご供養をあげる機会がなく、久しぶりに全員がそろって、先祖に感謝の誠を捧げることができました。「ご先祖さまも喜んでくださっているに違いない」と思いました。

ご供養の後には、法座の時間を設け、私はみんなに感謝の思いを伝えました。妻や子供たちは「緊張した」と話し、自宅であっても、一生懸命にお役をつとめてくれたことが分かりました。

式典が終わると、子供たちからご供養で読み上げていた戒名について、「これは誰なの?」と質問されました。これまで先祖について詳しく話をしたことがなかったのです。どんな人かを説明し、改めて先祖に思いをはせることができました。家族の絆を深めることができた、本当に有り難い一日でした。

60周年式典をサンガと共に

秩父教会会員(64歳、男性)

昨年から今年にかけて毎朝、自宅のご宝前にお給仕をさせて頂くと、よくサンガの顔が思い浮かびました。新型コロナウイルスの影響で家にこもっている方はいないか、寂しい思いをしている人はいないかと心配だったのです。そうした時、教会発足60周年記念式典の実行委員に選ばれました。

式典に会員は参集せず、その模様をインターネットで配信し、それぞれが自宅で参加することになりました。私は以前、IT関連の仕事をしていて、教会では伝道メディア担当のお役を頂いています。式典の映像を見ることができないといった人がいないように、会員さんに視聴に関するアンケートを行い、一人ひとりの相談に対応させて頂くことにしました。「誰一人取り残さない」という気持ちだったのです。

「テレビにインターネットをつなげるにはどうすればいいか」「ガラケーからスマートフォンに買い替えたいんだけど……」といった年配の方からの相談が多く、支部長さん、主任さんと一緒に伺って対応させて頂きました。一人暮らしのお年寄りの方は「助かった」と喜んでくださり、役に立てたことに、私の方がうれしくなりました。

60周年式典に合わせて私自身の歩みも振り返ることができました。生まれ育った地で多くの人に支えられて、教えを実践できるようになれたことにしみじみ幸せを感じます。先輩方に教えて頂いた、相手の立場に立って行動する大切さを若い方にも伝えて、恩返しにしたいと思います。