新型コロナウイルスへの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(29)

国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介します。今回は、韮崎教会支部長、宮田教会少年部長です。

家庭で教えを実践 広がる法の輪

韮崎教会支部長(66歳・女性)

わが家ではこれまで、家のご命日などに、同居する娘の家族とご供養をしてきました。しかし、新型コロナウイルスの感染が広がってから、食品会社に勤める娘は仕事が忙しくなり、一緒にご供養する時間を取れなくなっていきました。

教会では、会員さんに各家庭でお彼岸会や年回供養を行うことを勧められていたので、支部長として声をかけるたびにわが家の状況が浮かび、申し訳なさが募ったのです。

その気持ちを安達佳正教会長さんに伝えると、「娘さんに、話してみましょう」とアドバイスを頂きました。翌朝、娘に声をかけると、夜は早めに帰宅してくれたのです。その日は3人の孫も加わり、8カ月ぶりに家族そろってのご供養ができました。その後も継続することができ、ご宝前を中心とした生活を送れていることに感謝しています。

私自身の喜びをサンガに伝えたところ、同じように家族に声をかける方がいました。その青年婦人部員さんは、ご主人に自身の信仰を詳しく話せなかったのですが、お願いをすると理解してくれ、一緒にご供養ができたと喜んでいました。また別の婦人部員さんも、勇気を出して夫に声をかけ、教会のニュースレターに掲載された教会長さんのメッセージを夫婦で読み合わせることができたと伝えてくれました。

コロナ禍にあっても、それぞれが家庭で教えを実践し、法の輪が広がっていることを有り難く感じます。家族と味わった喜びをサンガで分かち合って励みにし、皆で精進を深めていきます。

おたすきで少年部員が絆を紡ぐ

宮田教会少年部長(37歳・女性)

少年部では4月から、子供同士でおたすきをつなぐ「きずなリレー」を始めました。おたすきを各家庭にリレーし、それぞれにご供養をした後、おたすきに名前と支部名を書き込み、次の部員に渡す取り組みです。

毎年3月には入卒部式を行ってきましたが、コロナ禍で集えないため、代わりに何ができるかを昨年末から支部の少年部長さんたちと話し合って企画しました。「きずなリレー」には、教会の友達と顔を合わせることができない子供たちに「仲間とのつながりを感じてほしい」、新生活に不安を抱える子供に「いつも仏さまに見守られていると伝えたい」との願いが込められています。

4月8日から1年かけて少年部全員と小学校を今春卒業した子供たちでおたすきをつなぎます。スタートはわが家からとなり、3月に卒部した長男に鐘のお役をお願いしました。他の部員を思いやりながらのご供養は、普段とは違う雰囲気で心を一つにしてさせて頂けたと感じます。今後、各家庭でどのような物語が紡がれるのか、とても楽しみです。

これまで、新型コロナウイルスの感染拡大で教会に集えず、少年部も思ったような活動ができませんでした。今回、リレーの準備を進める中でサンガや教務員さんの温かい心に触れ、自分の気持ちが自然と前向きに変化していくのを感じました。日頃のサンガとの触れ合いが私の人生を豊かにしてくれていたことに、気づかせて頂けたのです。これからも少年部員の笑顔のため、精いっぱい頑張ろうと思っています。