新型コロナウイルスへの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(27)

国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介します。今回は、横須賀教会支部長、大田教会会員です。

法縁を結んでくれた先輩に恩返し

横須賀教会支部長(47歳・女性)

コロナ禍の中、サンガと協力して一人暮らしの高齢者の安否確認を続けています。電話で様子を伺っています。緊急事態宣言が発令されていない間で、どうしても訪問の必要がある場合は、感染予防対策を取り、お宅に伺うこともあります。

昨年末にも、そうしたことがありました。高齢のA子さん(86)が体調を崩されたのです。年明けに民生委員が訪問されるまでの数日間、日頃関わっている組長さんと、主任さんとそのご主人、そして私の4人が交代で食事の用意をし、A子さんに温かいそばやスープなどを召し上がって頂きました。

A子さんは、法座や手どりを通して私たちを教えに導いてくださったご法の先輩です。そのことへの感謝の思いでお世話させて頂きました。本当に有り難い毎日でした。

この間に、千葉県で暮らすA子さんの娘さん家族が来られました。娘さんは佼成会の活動はしていませんが、「近くで母を見守って頂けて心強いです」と言われ、お布施と年会費を預けてくださいました。娘さんの温かい心遣いが伝わり、この出会いはA子さんがつなげてくれた、“ご法の縁”と感じられたのです。

A子さんはその後、回復されたのですが、今は別の病気で入院されています。娘さんは定期的に病院を訪れ、A子さんの様子を私に知らせてくれます。そんな優しい娘さんに、教えを伝えていきたいと誓っています。それが、A子さんへの一番の恩返しになると思うのです。

「寒修行」 サンガの支えに感謝

大田教会会員(38歳・男性)

朝早い仕事で、例年、大聖堂や教会道場での寒修行には参加できませんでした。しかし、今年はコロナ禍で各家庭で行うことになり、私も時間をつくって取り組ませて頂きました。

これまで、法華経を深く学ぶことができずにきましたが、最近は「家族が受け継いできた教えをちゃんと知りたい」という思いが募っていたのです。今回の寒修行は良いきっかけになりました。さらに、期間中はサンガの皆さんが、初心者の私を支えてくれました。

主任さん(63)は、『法華三部経』を持たない私に、ご自身のものを貸してくださいました。届いた経典を見て、驚かされました。どのページも、主任さんが教えを学びながら書き留めたメモでいっぱいだったのです。「主任さんの優しく明るいお人柄は、ここから来ていたのだ」と感動し、私もそうありたいと、教えを一つずつかみしめて読誦(どくじゅ)することができました。

支部青年男子部長のNさん(27)には、寒修行の心構えを教えて頂きました。ある日、雑念が浮かんで読誦に集中できず、Nさんにメールしました。すると、「雑念は自分を見つめ直すきっかけになります。良い修行だと思いますよ」と言葉をかけてくれました。肩の力が抜け、前向きに臨めるようになりました。

慣れない寒修行を最後までやり遂げられたのは、こうした温かい応援を頂いたからです。感謝の心を忘れず、これからも教えを学び続けます。