新型コロナウイルスへの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(26)

国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介します。今回は、知多教会支部長、松本教会会員です。

「悩むより、まず行動」の尊さ

知多教会支部長(63歳・女性)

昨年、佼成カウンセリング研究所による中京支教区の有資格者研究会が行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大でオンラインでの開催に変更になりました。この知らせに、受け入れ責任者の私は、急に不安になりました。私を含め教会のカウンセリング担当者は、パソコンの操作に不慣れだったからです。

でも、腹をくくりました。〈できなくて当たり前。悩むより、まず学んでみよう〉。そう思って教会長さんや教務員さんに相談すると、すぐにウェブ会議システムの操作方法を教えてくださいました。

最初は、教わった通りにしているつもりでも、音声が途切れたり映像が止まったりと、うまくいきません。何度も挑戦し、画面上に初めて全員の顔が映った時には、「映ってる!」「やったね」と皆で喜びました。

そうして練習を重ねた結果、当日は、38人の参加者をつなぎ、無事に研究会を行うことができました。「パソコンは苦手」と言って避けてきましたが、今回のことで〈やればできる。挑戦に歳(とし)は関係ないんだ〉と、自信になりました。カウンセリング担当の間では、操作方法が分かったので、今度はこれをサンガとの交流に使ってみようと話しています。

ただ、中にはパソコンやスマホを持たない方、不慣れな方もいます。そうした方が寂しい思いをしないよう、電話や手紙などを活用して、一人でも多くの人とつながりたいと思っています。

「ありがとう」の一言で胸熱く

松本教会会員(37歳・女性)

緊急事態宣言が発令された昨年3月のことです。〈わが子を新型コロナの感染から守ることができるか。両親が感染するのでは〉と不安でした。

「感染したらどうしよう……」とつぶやいた時、夫が「ママさん、やることあるでしょ。あそこに座ってなむなむして」と勇気づけてくれたのです。

結婚して7年。夫は、私の信仰や教会での活動を肯定も否定もしません。ただ、ご宝前や子供の前でご供養することには抵抗がありました。私にとってご供養は、祖母の代から続く習慣だったので、夫が家にいない間にさせて頂いていました。そんな夫からの一言でしたから、とても驚きました。

「ご先祖さまに見守って頂くためにさせてもらっているの」。この時初めて、私のご供養への思いを夫に伝えることができました。すると、夫が「ありがとう」と言ってくれたのです。胸がいっぱいになりました。

造園業の仕事に就く夫は、朝6時半に出勤します。私は青年婦人部の研修で「ご主人に、感謝の言葉を伝えることが大事」と学んでから、「一日頑張ってね」と言葉を添えて昼食用のおにぎりと水筒を渡し、見送るようにしています。帰宅後は「お疲れさま」と、夫の好きな冷たいビールを出すようにもなりました。

夫は、私のことをしっかり理解してくれていたのです。互いを思い合える家庭をつくることができ、幸せです。