新型コロナウイルスの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(10)

国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで毎日を過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介しています。今回は、台東教会壮年部員と松江教会女性会員です。

人の役に立てる喜びが力に

台東教会壮年部員(46歳・男性)

アパレルや文具のメーカー向けにビニール製の商品包装用袋などの製造や卸売りをする会社を営んでいます。仕事は順調でしたが、新型コロナウイルスの影響で注文が激減し、売り上げは昨年と比べて半分にまで落ち込んだ月もありました。

それでも、社業を通じて社会に貢献することが大事だと気持ちを整え、自社で扱える商材を通じてできることを考えました。マスクやフェイスガード、パーティションが不足していましたから、4月上旬から自社でこうした商品を企画し、小規模な店舗や企業でも購入しやすいよう、少量を安価で提供しようと決めたのです。ただ、この少量販売は卸売りに比べて利益が少なく、在庫を抱えるリスクもありました。ただでさえ経営が苦しい中、社会貢献のためとはいえ、私の決断に冷ややかな社員もいました。

ところが、社のウェブサイトで販売を始めると問い合わせが相次ぎ、「手に入らなかったので助かります」「買えるんですか! ありがとうございます」といった声をたくさん頂きました。応対する社員の表情が日ごとに明るくなり、社内の雰囲気が変わりました。人の役に立てる喜びが大きな力になる――有り難いことに、その思いを社員と分かち合うことができたのです。

苦しい経営状況はしばらく続くでしょう。世の中の変化に合わせて自らが変わることも必要だと実感しましたから、この経験を大切にして、人さまに喜ばれる仕事を続けていきます。

日常生活での一つ一つを丁寧に

松江教会会員(61歳・女性)

新型コロナウイルスの感染拡大により、政府からは外出の自粛を要請されました。それに伴い教会や地域道場にも参拝できず、心の依りどころを奪われたような気持ちになりました。

沈んでばかりもいられないと思い、この期間に読書をしようという目標を立てました。しかし、取り組んでみても、なかなか習慣化せず自己嫌悪に陥りました。そんな時、「佼成」6月号の会長法話『怠け心に負けない』を拝読したのです。

この中の、「決めたことだからといって、無理をすることがいいとは思えません。体調がすぐれなかったり、忙しかったりして疲れたら、休んでいいのです」という一節が目に留まり、心が軽くなりました。振り返ると、目標とした読書が続かないことで自分を責めてばかりいたと気づいたのです。

以来、あまり欲張らずに、無理のない範囲で続けつつ、まずは目の前にある一つ一つの物事に、丁寧に取り組もうと思いを新たにしました。ご命日にインターネットでライブ配信される大聖堂の映像を見て一緒にご供養し、サンガとは頻繁に連絡を取って、教えに沿った心の持ち方を確認し合いました。

サンガには会えないけれど、そのたびに心はつながっていると感じます。安心感を頂きます。日常に学びや気づきを得る場がたくさんあるとも思うことができ、感謝を深めることもできました。

今、自宅の玄関に、疫病よけとされる妖怪「アマビエ」の絵を飾っています。一日も早く感染が終息しますように――そう願い、祈り続けます。