平和こそ生活の原点 日本国憲法Q&A(3)――現行の憲法は押し付けられた、古いもの?

また、「基本的人権」とは人間にとって最も大切な「自由」や「平等」といったことを指します。この基本的人権が保障されることによって、私たち日本人は初めて、一人ひとりの生命が、一人ひとりの人権が尊重される社会を手にすることができました。

さらに、すべての人の基本的人権が尊重されるには、平和でなければなりません。第二次世界大戦中、国内外で数多くの犠牲者を出したという反省から、憲法で二度と戦争はしないと決意しました。他の国々と協力してあらゆる人々の生命が尊重される平和な世界を築いていくとも誓ったのです。

今日においても、日本国憲法の人権に関する規定は、どの国の憲法と比較しても劣るものではありません。改正を重ねてきたアメリカ合衆国の憲法には、いまだに「男女平等の規定」がないのに対し、日本国憲法がはじめから男女平等を謳(うた)っていることをみても、その先進性は明らかです。

一方、世界中で多くの人々が平和を願い続けているものの、戦争はなくなりません。かつての国家対国家の戦争だけでなく、2001年の「9・11」米国同時多発テロを契機とする米英軍のアフガニスタン攻撃、イラク戦争とその後の混乱、「イスラーム国(IS)」を名乗る過激派組織によるテロの拡散など、さまざまな形の戦争の惨禍が続いています。

ここで大切なのは、人々の憎しみの増大という負の連鎖が続く限り、武力では何の解決にもつながらないということです。どんなに時間がかかろうと、解決のためには暴力でなく、対話と理解が欠かせません。戦争を放棄し、武力を行使しないと宣言した日本国憲法は、「古すぎる」のではなく、むしろ、平和を求める世界の人々の願いを先取りした「先駆的な憲法」なのです。

私たちは、日本国憲法を誇りにし、平和を希求する世界のすべての人々に、日本国憲法の精神を強く訴えていくべきではないでしょうか。