幸せのヒントがここに――仏典の中の女性たち(1) 文・画 天野和公(みんなの寺副住職)
はじめまして。天野和公(わこう)と申します。今年40歳になる女性で、仙台市で本業は寺の嫁、副業としてマンガ描きをしております。
さて私、今を去ること14年前にミャンマーで尼僧生活を送った経験があります。すでに結婚しておりましたが、まだ子供がいなかった当時、ヤンゴン市内の瞑想(めいそう)センターで3カ月を過ごしました。本連載は、このことと関わりますので、まずはちょっと触れますね。
「瞑想ってなに?」「なんで日本でなくてミャンマーなの?」――そう思われる方もいらっしゃるでしょう。
瞑想については、昨今「マインドフルネス」という言葉がメジャーになってきたためか「自分の体と心を見つめる修行法なんですよ~」という説明で何となく通せる(?)気がします。もっとも、現地では、朝3時に起きてから夜9時に寝るまで、沈黙を保ち一日中ひたすら瞑想しなさい、というすさまじい環境下にあったわけですが……その話はまた今度、機会があれば。
短期出家が可能なミャンマーでは、出家へのハードルは日本に比べ非常に低いと言えるかもしれません。年末年始の一週間だけ、という形もOK。しかしたった数日間だけでも、戒律を保つこと、瞑想修行することは非常に大きな功徳があることと信じられています。お布施をする、年長者を敬う、人に親切にする――「善を行い、功徳を積む」風習が根付いている美しい国、それがミャンマーです。
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