新・仏典物語――釈尊の弟子たち(13)
天よ、雨を降らせよ
雨の降らない日が続いていました。農民たちも、うらめしげに天を仰ぐばかりでした。まだ被害は出ていませんでしたが、このまま雨のない日が続けば農作物に影響が出てくることは目に見えていました。
TKWO――音楽とともにある人生♪ パーカッション・秋田孝訓さん Vol.3
打楽器奏者としてのこだわりを大切に、日々、演奏方法を模索している秋田孝訓さん。第3回となる今回は、自分を刺激し続けるための取り組みや、好きな映画から音楽への興味が深まった話を紹介する。
「時代」の声を伝えて――文学がとらえた80年(12) 文・黒古一夫(文芸評論家)
解体・流動化する「家族」
多くの経済学者が指摘するように、1950年代半ばから始まった高度経済成長期、73年からの安定成長期を経て、80年代後半から突如、日本列島はバブル景気に沸き、日本はそれまで経験したことのない「豊かさ」を手に入れた。しかし、その半面、80年代以降、少子高齢化や離婚率・未婚率の上昇、貧富の差の拡大、老老介護、等々の現象が加速度的に進み、社会問題として深刻化する中で、果たしてこの日本は本当に「幸せ」な社会なのか、といった疑問を抱く人が増えていく。
経典の翻訳から見えてくるものは 米、英、日の研究者が参加し第23回法華経国際会議
法華経研究の発展を目的とした「第23回法華経国際会議」が6月13日から16日まで、立正佼成会の大聖ホール(東京・杉並区)などで開催された。米国、英国、日本の3カ国から大学教授ら研究者11人が参加。本会国際アドバイザーのドミニック・スケランジェロ博士がコーディネーターを務めた。
唯仏与仏(7) 立正佼成会 庭野日敬開祖法話
過去を大切にせず、現在をもいい加減に暮らしているような人は、まわりの人から尊敬されることは少ないでしょう。反対に、尊敬される人というのは、過去も大切にしながら、現在を精いっぱい生きる人です。ところが、もっと尊敬すべき人があります。それは、未来を開き、未来を創造していく人です。
バチカンから見た世界(62) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
アジアであおられる「文明の衝突」――家族ぐるみによる悲惨なテロ事件
インドネシア東ジャワ州の州都スラバヤで5月13日、キリスト教の3教会を狙った自爆テロが発生した。ローマ教皇フランシスコは同日にバチカン広場で行われた正午の祈りの席上、この事件に言及。「愛するインドネシア国民、特に、甚大な被害を受けたスラバヤのキリスト教の共同体への連帯」を表明し、犠牲者とその家族のために祈りながら、広場に参集した信徒たちに「このような暴力行為を止め、全ての人々の心の内に憎悪と暴力ではなく、和解と友愛の感情が宿るように平和の神に祈ろう」と呼び掛けた。
【Japan Hair Donation & Charity 代表理事・渡辺貴一さん】髪が人をつなぐ 広がれ善意の束
先天性の病気や、治療の副作用で髪の毛を失った子供たちに、医療用ウィッグを無償提供する「ヘアドネーション」。毛髪は、活動に賛同する市民から寄せられたものだ。このために髪を伸ばす人や、活動を知って大切に伸ばしてきた髪を提供する人も多い。ヘアドネーションが日本に広がるきっかけをつくった美容師の渡辺貴一さん。NPO法人「Japan Hair Donation & Charity (ジャーダック)」代表理事を務め、髪の毛を通して、ドナーとレシピエント(提供される人)のハートをつなぐ。活動の歩みと、一つ一つのウィッグに込められた思いを聞いた。
特集・ありがとう普門館(3) 音楽ライター 富樫鉄火
文化の殿堂・普門館は、1970年に完成した。教団行事のみならずコンサートや演劇、コンクールなどに広く使われ、多くの人に親しまれ愛されてきた。2011年の東日本大震災以後に行った耐震調査の結果を受け、検討を続けてきたが、今年3月、11月中の全館使用停止を決定。12月から普門エリア整備工事の一環として解体工事に入る。普門館48年の歴史を振り返る、特集「ありがとう普門館」第3弾は、音楽ライターの富樫鉄火さんによる寄稿。
待ったなしの地球温暖化対策 仏教の視点から環境問題を考えるシンポ
『仏教は地球を救えるか』をテーマに、「次世代のための環境シンポジウム」が6月4日、東京・港区の東京グランドホテルで開催された。主催は和合科学国際会議。約230人が参加した。