利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(35) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)
戦争の危機で始まった令和2年
本来は、令和はじめの新年にあたって平和を寿(ことほ)ぎたいところである。しかし1月3日、アメリカがイランのソレイマニ司令官をイラクで殺害したというニュースを目にして、私はお屠蘇(とそ)気分が一気に冷めてしまった。報復の応酬がエスカレートすれば、大戦争になりかねないと憂えたからである。
TKWO――音楽とともにある人生♪ 指揮・大井剛史さん Vol.2
東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)のさらなる発展のために、奏者の団員と切磋琢磨(せっさたくま)し、成長していく喜びを感じているTKWO正指揮者の大井剛史さん。今回は、TKWOのファンクラブに入っていた中学生の頃の思い出や、指揮者として、初めてTKWOと共演した時の話を紹介する。
2019年度「一食福島復興・被災者支援」 震災から9年を迎える被災地に 10団体 計850万円を拠出
立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会はこのほど、2019年度の「一食福島復興・被災者支援」事業の拠出先(委託先を含む)となるNPO法人や非営利組織10団体を発表した。同支援は東日本大震災で被災した福島県の復興が目的で、2014年から行われている。今回の支援総額は850万円。支援先選定に関わる被災地調査などはNPO法人「ふくしま地球市民発伝所(福伝)」(竹内俊之代表理事)に委託した。
ちょっと軽く、ストレッチしてみましょう(特別編 冬の「熱中症」対策) 加瀬剛(スポーツトレーナー、佼成学園高アメフット部ヘッドトレーナー)
朝晩の冷え込みが厳しい冬真っただ中。この時期に、気をつけなければならないのが、暑い時期と同じくらい発症の多い「熱中症」だ。佼成学園高校アメリカンフットボール部「ロータス」のヘッドトレーナーを務め、接骨院の院長として患者の治療にあたる加瀬剛氏が、冬の熱中症の仕組みと対策、自宅で簡単にできる運動を紹介する。
イラクが戦場となることを恐れる――バグダッド大司教(海外通信・バチカン支局)
イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官らが1月3日、イラクの首都バグダッドで米軍の空爆を受けて殺害された。米国防総省は、「海外の米国人を守るために、米国の外交官と軍人を攻撃する計画を積極的に進めていたソレイマニ司令官の殺害を、トランプ大統領の指示によって実行した」と公表した。
米国での「宗教対話プログラム」 互いの信仰を学び、平和への願いを新たにした会員たち
立正佼成会の会員を対象とした「宗教対話プログラムinアメリカ」(主管=総務部渉外グループ)が昨年初めて行われ、18歳から76歳までの34人(団長=和田惠久巳国際宗教協力専任部長)が11月2日から8日まで米国を訪れた。同プログラムは、庭野日敬開祖が尽くした国際的な諸宗教間対話・協力の原点に触れ、世界平和への視点を養うことが目的。また、ユニテリアン・ユニバーサリスト協会(UUA)のオールソウルズ教会(ワシントン)との交流を通じ、彼らから社会問題や歴史に向き合う姿勢を学ぶことも願いとしている。オールソウルズ教会の信徒との交流を中心に、現地での様子を紹介する。
誓願を胸に「御親教」式典 『尋常』――常に大事なものを尋ねて
年頭にあたり庭野日鑛会長が全国の会員に親しく法話を述べる「御親教」式典が1月7日、大聖堂はじめ各教会で行われた。大聖堂には会員約3600人が参集。法話に立った庭野会長は、今年の書き初めで揮毫(きごう)した『尋常』について「常に大事なものを尋ねること」と述べ、人間として徳を具(そな)え、良い習慣を身につけ、基礎的なことを学ぶ大切さを説き示した。式典の模様は全国の教会にライブ配信された。