誓願を胸に「御親教」式典 『尋常』――常に大事なものを尋ねて

年頭にあたり庭野日鑛会長が全国の会員に親しく法話を述べる「御親教」式典が1月7日、大聖堂はじめ各教会で行われた。大聖堂には会員約3600人が参集。法話に立った庭野会長は、今年の書き初めで揮毫(きごう)した『尋常』について「常に大事なものを尋ねること」と述べ、人間として徳を具(そな)え、良い習慣を身につけ、基礎的なことを学ぶ大切さを説き示した。式典の模様は全国の教会にライブ配信された。

式典は東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の序奏で開幕。神奈川支教区青年女子部員代表20人が振り袖姿で奉献の儀を行った後、庭野光祥次代会長を導師に読経供養が厳修された。

続いて、國富敬二理事長が年頭挨拶。國富理事長は、「令和二年次の方針」に示された庭野会長の指導を「日々新たな気持ちで、先輩に感謝の気持ちを持って、即是道場の精神で、大乗菩薩道に邁進(まいしん)しよう」と受けとめたと語り、具体的な領解(りょうげ)と誓願を披歴した。

この中で、自身の体験に触れながら、「即是道場」に関して、自分の居(い)る所を修行の場として精進する時には、目的を見失わず、何が大事かを意識することが大切と学んだと語った。その上で、「我々は在家仏教徒です。日常生活で教えを生かし、時には失敗しながらも、めげずに前を向き、大乗の菩薩として『まず人さま』の実践に努力してまいりたい」と述べた。

続いて、品川教会青年男子部長(37)が「決意の言葉」を述べた。青年男子部長は、けんかや夜遊びを繰り返した学生時代を経て、サンガ(教えの仲間)の縁によって本格的にご法の道に導かれた体験を発表。両親へのサンゲと感謝を表しながら、多くの出会いの積み重ねにより「今の自分」があると語った。

また、自己満足と自分の幸せのみを求める人間から、人の幸せを願い、思いやりのある人間になることが法華経に示された生き方と実感できた喜びを語り、「出会いを宝にし、温かく優しい触れ合いをしていきたい」と誓願した。

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