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バチカンから見た世界(141) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

バチカンのやまない核兵器廃絶アピール

9月26日は、国連が定める「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」だった。ローマ教皇フランシスコは同日、9カ国語で発信される自身のX(旧ツイッター)アカウントを通し、「核兵器の保有は非倫理」であるとの確信を再表明するメッセージを投稿。教皇ヨハネ二十三世が公布した歴史的な平和回勅『地上の平和』(1963年)を引用しながら、「予測できない出来事が、(核兵器の)軍事態勢を始動させることも除外できない」と警告した。そして、核兵器禁止条約(TPNW)の批准国を増やすことで、「この『死の道具』を廃絶し、核兵器のない世界を構築するために努力していこう」とアピールした。

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本会主催「第65回千鳥ヶ淵戦争犠牲者慰霊法要」 世界平和実現へ誓い新たに 庭野会長の回向文を奏上

立正佼成会主催による「第65回千鳥ヶ淵戦争犠牲者慰霊法要」が9月23日、東京・千代田区の国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で執り行われた。教団役職者、東京教区の会員が参列した。同法要は、第二次世界大戦をはじめ全ての戦争犠牲者に回向の誠を捧げ、平和の実現に向けて誓いを新たにするもの。昭和34年から毎年、「秋分の日」に実施されている。

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第36回IARF世界大会をルーマニアで開催 世界18カ国から宗教者ら約200人が参集

『“Faith in Reconciliation”~和解に向けた信仰者の役割~』をテーマに、「第36回国際自由宗教連盟(IARF)世界大会」が9月4日から6日までルーマニアのクルジュ=ナポカにあるジョン・ジギスムント・ユニテリアン神学校で開催された。世界18カ国から宗教者や学者ら約200人(オンライン参加含む)が参集。立正佼成会からは、IARF日本チャプターに参画する会員66人が参加したほか、国際評議員を務める本会総務部の佐原透修次長(渉外グループ)が出席した。

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バチカンのウクライナ和平案に関するわずかな見解の変化(海外通信・バチカン支局)

バチカンは以前、ウクライナのゼレンスキー政権から、「ロシアによるウクライナ侵攻という事実の前で、(バチカンの維持してきた)中立という立場は存在しない」「誰が侵略者で、誰が防衛者なのかを明確にしない」「なぜバチカンはロシアを名指しで非難しないのか」「唯一の和平案はウクライナ政府の主張するものであり、人道支援を除いてバチカンの和平調停を必要としていない」といった批判を受けてきた。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(78) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

自業自得の「第9波」

新型コロナウイルス感染症の流行が続いている。第9波が長引いて影響が深刻化し、各地の学校で学級閉鎖や行事の中止、公共交通機関の運休、医療崩壊、救急車の出動が逼迫(ひっぱく)するといった状況がようやく報道され始めた。第8波に近づいていると言われ始めたが、実際のレベルは誰にも正確には分からない。

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立正佼成会 庭野日鑛会長 8月の法話から

8月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)

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WCRP日本委「第45回理事会」 ウクライナ情勢やタスクフォースの再編など検討

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の「第45回理事会」が9月13日、神戸市の神戸ムスリムモスクで行われた。戸松義晴理事長(浄土宗心光院住職)をはじめ理事20人が出席(オンラインでの参加者含む)。立正佼成会から同日本委理事の國富敬二理事長、中村憲一郎参務(京都教会長)が参加した。

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『ヤングケアラーの現状と地域での支援』をテーマに全国教会長人権学習会 

立正佼成会人権啓発委員会(委員長=和田惠久巳総務部部長)による「全国教会長人権学習会」が9月13日、大聖ホール(東京・杉並区)で開催された。会場には東京教区の教会長や教団役職者らが参集。その他の地域の教会長はオンラインによるライブ配信を通じて参加した。

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大聖堂で ウクライナのアニメ映画『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』の特別上映会

ウクライナのアニメーションスタジオAnimagradが制作した映画『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』が9月22日から日本で初公開されるのに先立ち、18日に立正佼成会の大聖堂(東京・杉並区)で特別上映会が行われた。当日は、在日ウクライナ大使館のセルギー・コルスンスキー特命全権大使、ユリヤ・ザモルスカ2等書記官、インナ・イリーナ3等書記官、レーシャ・トカル支援物資コーディネーター、同映画の配給元Elles Films(エルフィルムズ)の粉川なつみ代表取締役が本会本部を訪れた。東京教区の青年部員、一般会員ら約500人が映画を鑑賞した。

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中国との関係改善を目指すバチカン外交(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇フランシスコは8月31日から9月4日まで、モンゴルを訪問した。その機中、中国の領空通過時に、習近平国家主席宛てにメッセージを送信。「モンゴルに向かう途上、貴国の領空を通過する機会に、貴殿と中国国民に対して善意のあいさつを送ります。中国国家の福祉のために私の祈りを約束しながら、あなたたちの上に一致と平和の神の祝福がありますようにと願っております」との内容だった。

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