新型コロナウイルスへの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(40)

(イメージ写真)

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介します。今回は、青森教会学生部員と鹿嶋教会青年男子部員です。

今度会ったら、マスクを手渡したい

青森教会学生部員(13歳・男性)

今年4月、バスに乗って学校に向かっている時のことです。僕は午前5時に家を出るので、バスの中で朝食のパンを食べていました。しばらくして、隣の席にマスクをしていない大人が座り、せき込みました。僕は新型コロナウイルスにうつってはいけないと思って、あわてて体の向きを変えた時、パンを落としてしまいました。

学校から家に帰り、お母さんに「マスクを着けていない人のせいでパンを食べることができなかった」と悔しい気持ちを話しました。数日が経って、お母さんから、隣に座っていたのは同じ支部のBさんで、自閉症であると聞きました。自閉症の人の中にはマスクを着けるのが難しい人がいること、コロナに感染したら一人で入院しなくてはならなくて、さびしい思いをするから、かからないように注意した方がいいことを教えてもらいました。

最初はBさんに怒っていたのに、その話を聞いてからは、マスクを着けていないと、Bさんが感染してつらい思いをしてしまうと心配になりました。僕はお母さんに「分かった。今度会ったら、マスクを渡すよ。コロナにかかったら大変だから」と伝えました。

それからは、自分の予備のマスクに加えて、Bさんに渡すために1枚多く持ち歩くようにしました。今度会った時には、「コロナにかかったら大変です。マスクを着けた方がいいですよ」とBさんに手渡そうと思っています。

皆の応援受け、式典をライブ配信

鹿嶋教会青年男子部員(24歳・男性)

3年前、過労で心身のバランスを崩し退職しました。1年ほど静養し体調が良くなった頃、サンガから教会発足60周年記念式典の実行委員にと声をかけられました。

式典は新型コロナウイルスの影響で昨年から今年に延期になり、映像をライブ配信することが決まりました。ただ、私を含めて専門知識を持つ人がいません。何とか実現できないかと相談されて、私が配信の担当をさせて頂くことになりました。

配信には、パソコンに専用のソフトを入れ、教会に設置されたカメラと連携させるなどの作業が必要です。失敗してはいけないと思うと、とても不安になりました。

それでも、皆さんの期待に応えたいと思い、試行錯誤しながら進めていると、青年部長さん(49)が心配して何度も連絡をくださり、時には一緒に取り組んでくれました。別の実行委員の方たちも、作業がうまく進まない時に励ましてくれました。私を応援してくださる思いの一つ一つがうれしく、気力がわいたのです。

10月24日の式典当日、無事にライブ配信をすることができました。「式典を見られてうれしかった」という声に触れるたび、喜びが込み上げます。最後までやり遂げられた経験も自信になりました。

今、パソコンやスマホを持たない方のために、式典の映像を収録したDVDを作製しています。先日は、青年部員さんとの新たな出会いも頂きました。今後もつながりを深め、皆さんに喜ばれる自分を目指します。