新型コロナウイルスへの対応の中で 教えを支えに日々を過ごす会員たち(38)

(イメージ写真)

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、立正佼成会ではさまざまな集いを控えています。こうした中、会員はどのような思いで過ごしているのでしょうか。それぞれの場で精進を重ね、サンガ(教えの仲間)と心をつないでいる会員の声を紹介します。今回は、渋谷教会鼓笛隊リーダーと一宮教会学生部長です。

先輩方の姿勢に学び、成長を

渋谷教会鼓笛隊リーダー(19歳・男性)

今年高校を卒業し、8歳から活動してきた鼓笛隊も卒隊しました。渋谷教会鼓笛隊は、佼成会で最も長い歴史を持つ鼓笛隊です。今年11月14日に発足60周年式典をオンラインで行います。昨年はコロナ禍で、ほとんど活動ができず、寂しい思いをしましたが、今はその実行委員と、運営を取りまとめる事務局のお役を頂き、大きな節目に携われることへのうれしさでいっぱいです。

事務局を担当する自分以外の3人は、全員40歳以上の方です。先輩たちの企画の進め方や打ち合わせの仕方などを目にし、とても勉強になっています。いろいろな企画を進める際、人にお願いするのですが、丁寧に、分かりやすく伝える大切さを教えて頂きました。また、実行委員、隊員、その保護者など幅広い世代が関わる式典では協力が欠かせないため、一人ひとりの思いに寄り添う姿勢が大事だと学ぶことができました。

こうした姿勢は会議の時も同じで、先輩方3人は意見が分かれても、言い合いにはならず、それぞれのアイデアから良い部分を取り入れ、一つにまとめ上げられるのです。互いを認め合って、良いものをつくろうとする姿勢は、信仰があるからこそできるのだと感動しました。

お役を通し、こうした陰の支えがあって、私は隊員として演奏できていたのだと知り、改めて鼓笛隊に感謝することができました。先輩方から学んだことを、後輩に伝えられるように成長していきたいと思っています。

広い心、優しい言葉で触れ合う

一宮教会学生部長(26歳・女性)

今年の夏、中京支教区の平和学習会で運営スタッフを務めました。例年は学生部員が沖縄県を訪れて戦跡を巡るのですが、今年はコロナ禍のためオンライン開催になり、日を分けて各3時間の研修を3回行いました。

一宮教会からは10人が参加してくれたのですが、初回の途中で退席する部員、次回以降は欠席すると言い出す部員が3人いました。〈実際に現地を訪れていたら、そんな勝手はできないのに……〉。私はそう思ってしまい、ある支部長さんに話したところ、「部員さんにも事情があるのよ」と諭されました。彼らには部活や先約があったようで、それぞれの立場になって考えてみると、平和学習会に参加してくれたことが有り難く思えてきて、運営スタッフとして今できることを精いっぱいしようと心を切り替えることができました。そして、彼らに補習講義を行おうと決めたのです。

沖縄戦の語り部による講演やバーチャルで平和の礎(いしじ)を巡る様子など、研修の映像を送って各自で視聴してもらいました。その後、部員さんの都合に合わせて夜間に時間をつくり、質問を受けたり、感想を語り合ったりしました。保育士として働く私には、気力的にも体力的にも大変でしたが、一人ひとりと話をすると、熱心に取り組んでくれていることが分かり、うれしくなりました。

思いが通じる喜びを実感しました。これからも相手の立場も考え、広い心、優しい言葉で触れ合えるようにと願っています。