普門館とわたし(3)

普門館にまつわる思い出やエピソードを「普門館とわたし」として募集したところ、貴重な体験が投稿として寄せられています。編集部に届いた投稿を随時掲載していきます。第3回は、広島県から福島県に引っ越した後も吹奏楽に青春をかけた「たまちゃん」さんと、祖母の家のような感覚で普門館に愛着を抱いた「S.K」さん、吹奏楽に励む現役の高校生の「鯖子」さんの投稿です。(タイトルは編集部)

神様からのプレゼント

中学校の時、広島県の中学校で全国大会に三出(3回連続出場)しました。

いや、正確には、私がいた学校が三出しました。私は、県大会直前に両親が離婚して、三年生の最後のコンクール、三出がかかったコンクールに出場することができなかったのです。

それがきっかけで、転校先の福島県で不良と化し、残りの中学校生活は荒れて送りました。

しかし、神様は私を見放してはいませんでした。転校先の福島県は南相馬市。吹奏楽ファンならご存じの、吹奏楽の盛んな土地でした。高校で再び吹奏楽部に入部した私は、再び普門館を目指します。しかし、入学した高校の吹奏楽部は小編成。毎年、あの手この手で部員獲得に動きますが、結局大編成で出ることは一度もありませんでした。ただ、最後の年に東日本大会に出場できたのは、少しだけ、忘れ物を取りに行けたのかなと思っています。
(たまちゃん・30歳女性・パートタイマー)

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