【財政社会学者・井手英策さん】痛みも喜びも共有し合う 経済社会の実現に向けて
医療や福祉など国民が生きていく上で必要な基本的サービスを供給する社会保障制度。安心して生活するための仕組みであり、その財源は国民の税金などから賄われている。社会保障を充実させるには、税の引き上げは避けられない。しかし、日本では増税に対する世論の反発がいまだ根強い。財政社会学者の井手英策氏は、増税に対する反発を、「税負担の割に『受益感』(サービスを受けているという実感)が少ないのが原因」と断言する。現行の社会保障制度の弊害と、より良きあり方について聞いた。
「カジノ法」を考える(2) ギャンブル依存症の怖さとは? 精神科医・作家の帚木蓬生氏に聞く
カジノを解禁する「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(IR推進法=通称・カジノ法)が昨年12月16日に成立し、同26日に施行された。今後、制度設計やギャンブル依存症などの対策が進められる一方、現在、すでに536万人ものギャンブル依存症者がいると推定され、カジノ解禁への懸念が広がる。特集「『カジノ法』を考える」の第2回は、精神科医で作家の帚木蓬生氏にギャンブル依存症の多い社会事情について聞いた。
キリスト教神学者のカブ博士が来会
環境問題に関する国際シンポジウム参加のため来日していた、キリスト教神学者のジョン・B・カブ・ジュニア博士(米国・クレアモント神学校名誉教授)が2月6日、立正佼成会本部(東京・杉並区)を訪れ、法輪閣で庭野日鑛会長と懇談した。本会国際アドバイザーのジーン・リーヴス博士が同席した。
〈ひと〉日本一に導いた! 佼成学園高アメリカンフットボール部 小林孝至監督(48)
昨年末、佼成学園高校アメリカンフットボール部「ロータス」を日本一に導き、監督就任23年目で悲願を成し遂げた。「部活動を通して、生徒の“思いやりの心”を育てたい」が、モットーだ。相手をいかにして倒すか、その技術よりも人間性を養う指導を重んじてきた。時に周囲から、「だから勝てないんだ」と批判されたこともある。
カンボジアから元難民ヴァンナック氏が来会し、講演
カンボジア諸宗教評議会(CIC)の会合に出席するため、昨年12月、同国プノンペン市を訪れた庭野光祥次代会長のガイドを務めたノウン・ヴァンナック氏が1月24日から28日まで立正佼成会本部(東京・杉並区)を訪れた。26日午後には、普門館国際会議室で開かれた世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の特別学習会「共に生きるための難民支援とは」の席上、特別講演を行った。
乳幼児期の子どもの発達 「子どもの権利条約」の視点から 大谷美紀子弁護士
「子どもの権利条約」は現在、196の国と地域が批准する、最も多くの締約国を有する国連の人権条約です。この中で、子どもとは、「18歳未満の全ての者」と定められています。未熟な存在である子どもを保護する義務を大人に課するだけでなく、子ども自身が“権利の主体”という考え方が、条約の大きな柱となっています。
温かい地域社会づくりを目指し草の根で活動する団体を支援 一食地域貢献プロジェクト
立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会は、平成26年から「一食地域貢献プロジェクト」を実施している。これは、全国教会の中から特定の教会が、同基金の浄財の一部を活用して、地元の非営利団体を助成するプロジェクト。温かな地域社会づくりの一助に尽くすことを目的にしている。昨年は30教会が取り組み、合わせて92団体を支援。これまでの3年間で、助成先は延べ225団体に上り、総額3747万2398円が各団体の活動に役立てられた。助成先の中から3団体の活動を紹介する。
バチカンから見た世界(1) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
ローマ教皇 「外交は連帯実現の手段」
バチカンは現在、世界182カ国と外交関係を樹立している。毎年1月には、バチカンを担当する各国の外交団とローマ教皇が年頭の挨拶を交わし、席上、各国大使を前に教皇が国際情勢に対する見解を述べる慣習になっている。今年の年頭挨拶は9日に交わされた。