<ひと>日本一に導いた! 佼成学園高アメリカンフットボール部 小林孝至監督(48)

全国高校選手権決勝・クリスマスボウルを制した佼成学園高校の選手と

昨年末、佼成学園高校アメリカンフットボール部「ロータス」を日本一に導き、監督就任23年目で悲願を成し遂げた。「部活動を通して、生徒の“思いやりの心”を育てたい」が、モットーだ。相手をいかにして倒すか、その技術よりも人間性を養う指導を重んじてきた。時に周囲から、「だから勝てないんだ」と批判されたこともある。

かつて選手として、名門・日本大学「フェニックス」や、社会人チーム・アサヒビール「シルバースター」に所属し、日本一や連覇に貢献した。アメフットに出合えた恩返しをしようと26年前、母校である佼成学園の体育教諭になった。

チーム名「ロータス」は蓮の意。「一蓮托生(いちれんたくしょう)」の思いでチームが一丸となり、全てのつぼみが花開く蓮のように、全員が活躍できるチーム作りを心掛けてきた。「監督は人として大事なことを教えてくれます」と部員からの信頼も厚い。練習の準備や片付けに手を抜いたり、チームワークを乱したりする行為には人一倍厳しい。日常の心のあり方がプレーに表れると考えているからだ。

「普段から相手を思いやる心を持つことが大事です。生徒がチームのために何をすべきかを考える中で、主体性と信頼が醸成され、強いチームになると信じています。アメフットに限らず、相手の立場に立って物事を考えられる人間になってもらいたい」

日本一を懸けた「クリスマスボウル」では、大会期間中に不慮の事故で亡くなった相手校の選手の死を悼み、共に戦う仲間として試合に臨んだ。ゲーム終盤、点差が開いても時間稼ぎをせず、最後まで攻め続けたチームの姿勢に、応援に集まった両校の観客からは称賛の声が寄せられた。

連覇を目標に掲げ、「新チームに必要なのは、思いやりの心で団結すること」と言い切る。