ロシアとEUの間で揺れるモルドバ(海外通信・本紙バチカン支局)

ウクライナとルーマニアに国境を接する小国モルドバ。政権は、隣国のウクライナ同様、欧州連合(EU)への加盟を志向する親欧州派だが、東部に国際的には認められていない「沿ドニエストル共和国」(トランスニストリア地域)と呼ばれるロシア人居住区を有し、そこにロシア軍が駐屯している。

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現代を見つめて(81) 「できること」って何だろう… 文・石井光太(作家)

「できること」って何だろう…

二月六日、トルコとシリアで起きた大地震の死者が5万人以上になった(二十六日現在)。

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バチカンから見た世界(133) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)

2月24日は「悲しい記念日」――教皇

ローマ教皇フランシスコは2月22日、バチカンで行われる水曜恒例の一般謁見(えっけん)の終わりに、「2月24日で、(ロシアによる)不可解で残忍なウクライナ侵攻の開始から1年が経過する。悲しい記念日だ!」と発言し、昨年2月24日以来、110回を超えるウクライナ和平のアピールを行ってきた自身の胸中の苦しみを明かした。

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笑トレで元気に――健康と幸せを呼ぶ“心の筋トレ”(6) 文・日本笑いヨガ協会代表 高田佳子 (動画あり)

『継続のコツ』

前回は、自分の意志で心地良い環境をつくることが大切、というお話でした。しかし、いくら新築で素晴らしい家を手に入れても、メンテナンスをしなければボロボロになるように、良い環境をつくった後は、その状態を保てるようにお手入れを継続的に行わなければなりません。物理的な面だけではなく、日々の生活では何事も継続できないと、成果は得られません。今回は、継続の秘訣(ひけつ)についてお伝えします。

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トルコ国民の苦しみに思いを馳せる教皇(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇フランシスコは2月16日、バチカンでトルコの駐バチカン新大使に任命されたウフク・ウルタス氏からの信任状を受理した。その席上、「トルコの高貴なる国民に対し、この(大地震で多くの犠牲者が出た)苦しみの時に、私の思いと祈りを表明する。親愛なる兄弟姉妹たちよ、私は、あなたたちの近くにいて、祈っている。友愛を込めて」と記した署名入りの記帳書を新任大使に託した。

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「アブラハム系宗教の家」の竣工式典が挙行(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇フランシスコとイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」(エジプト・カイロ)のアハメド・タイエブ総長が2019年2月、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで、世界から参集した400人の諸宗教指導者(立正佼成会から庭野光祥次代会長が参加)を前に、「人類の友愛に関する文書」に署名した。その精神を実現するためのシンボル「アブラハム系宗教の家(アブラハム・ファミリー・ハウス)」の竣工(しゅんこう)を祝う式典が2月16日、同国のサディヤット島で挙行された。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(71) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

個人の努力の限界を超えたコロナ感染

コロナ第8波は猛威を振るい、日本はまさに世界でもっとも感染状況の悪い国の一つとなってしまった。個人的にも、私自身も含め身近な人々が次々と感染してしまい、仕事でもあちこちでその経験を聞くに至った。この連載でも、また授業や公共的な場でも、私は感染への警戒と自粛を呼びかけ、近時は政治的・社会的に緊張感が緩んでいるので、自制を続けるように注意を喚起してきた。それだけに自分でも細心の注意を払ってきたのだが、感染拡大の勢いが周囲でもあまりにも激しく、回避できなかった。ここまでくると、個人の努力の限界を超えていると言わざるを得ない。

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忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(7) 写真・文 猪俣典弘

希望の灯火

地域を支える日系人組織を目指して

前回の連載で書きましたが、フィリピン・パラワン島の残留日本人二世は77年を経て再結集し、2022年にパラワン日系人会を創立しました。侵略者の末裔(まつえい)として烙印(らくいん)を押され、長い沈黙を強いられた後、再び日系人としてのアイデンティティーを掲げて集まったのは、負の歴史を塗り替え、新しい時代を切り開きたいという切実な願いがあったからこそ。そのためには、地域に貢献できる日系人組織として活動したい――そうした強い意志を感じさせるスタートでした。

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共生へ――現代に伝える神道のこころ(24) 写真・文 藤本頼生(國學院大學神道文化学部教授)

古来、災禍を祓うために供えられたゆかりある各地の銘菓に目を向けて

節分も過ぎると、次は五節供(ごせっく)の二番目「上巳(じょうし)の節供」、つまり三月三日の雛(ひな)祭りの季節を迎える。この雛祭りには、古い形式の一つとして、旧暦三月三日に紙を人のかたちに切った「形代(かたしろ)」に身の穢(けが)れを託し、川や海に流すという「流しびな」の風習がある。現在も鳥取県東部の旧八頭郡用瀬町(現鳥取市)にて、藁(わら)を丸く編んだ「桟俵(さんだわら)」に男女一対の紙雛を乗せて、千代川へと流す民俗行事として継承されており、その原型は平安時代にまでさかのぼる。こうした人形に身の穢れを託して流すという事象は、神社神道では六月三十日、十二月三十一日に半年ごとの罪や穢れを祓(はら)うために斎行する「大祓(おおはらえ)」行事にも通ずる。また、五節供の日に神を迎え、供え物を捧げて災禍を祓うことは、古くから宮中の行事に取り入れられており、『源氏物語』や『枕草子』にもそうした記述をうかがうことができる。

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大人が学ぶ 子どもが自分も相手も大切にできる性教育(2) 文・一般社団法人ソウレッジ代表 鶴田七瀬

『性教育は怖い?』

第1回では、私の性教育の活動は「課題意識」からスタートしたと話しました。一般社団法人ソウレッジの活動を通して子どもたちに性教育を伝える中で、その時間がとても価値のある、豊かな時間であることを実感しています。

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