戦後81年ーー大聖堂、各地で慰霊式典

終戦から81年、今年も各地で戦争犠牲者を悼む催しが開かれた。大聖堂での式典と併せ、広島、長崎、沖縄で行われた慰霊に関する取り組みを紹介する。

【大聖堂】

8月15日、「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典が挙行された。式典の様子はインターネットを通じてライブ配信(会員限定)された。

式典では、読経供養が行われ、導師をつとめた庭野光祥次代会長が、庭野日鑛会長の「回向文」を奏上し、焼香と献鶴を行った。

法話を述べる庭野会長

続いて、庭野会長が登壇。焼香、献鶴の後、法話を述べた。この中で、庭野会長は、アポロ宇宙船が撮った地球のカラー写真に言及し、東京大学名誉教授の竹内均氏の言葉を引用する形で、宇宙船から見た地球は、一つの小さな球で、人類がその中に住んでいるという実感から「宇宙船地球号」と呼ばれたと解説。人類は、(核爆弾などの)汚染物質を地球外に放り出すことはできない閉じられたシステムの中で生きていると述べ、同じ地球に住む「地球人」として戦争をすることの無意味さを語った。「法華経の菩薩として平和のために前進してまいりたい」と誓った。

【広島】

原爆投下から81年が経った8月6日、「広島原爆殉難犠牲者慰霊供養」が教会道場で営まれ、会員約70人が集った。式典の模様はオンライン配信(会員限定)され、参集者全員で慰霊の誠を捧げた。

当日、読経供養が行われ、導師の辻谷修一教会長が回向文を奏上し、焼香した。

広島教会提供

次いで、S支部長(67)が体験発表し、被爆した父親と病弱な母親の間に生まれ、孤児になる不安を感じた幼少期の経験を吐露。最近、原爆孤児に関する多くの悲惨な記録を読み、子どもが健やかに過ごす日常を保つ大切さを再認識したと話し、温かい人づくりに励むと誓った。

挨拶に立った辻谷教会長は、「開祖さまが大切にされた核のない平和な世界の尊さを、宗教協力を軸にして互いに社会へ広めていきましょう」と語りかけた。

【長崎】

8月9日の「長崎原爆の日」、教会道場で「原爆犠牲者慰霊法要」が営まれた。76人が参集した。読経供養、焼香に続き、佐原透修総務部次長(渉外グループ)が、絶対非戦には「二度と戦争を起こしてはならない。国際紛争は話し合いで解決する」という意味があると示し、庭野日敬開祖は「異体同心で人々の救いを」と願っていたと挨拶。久井快哲教会長は「心を柔らかくし、けんかをしない」と足元からの平和の実践を伝えた。

「第54回原爆殉難者慰霊祭」で「平和の灯」を献じるイスラエルとパレスチナの青年(長崎教会提供)

前夜には、長崎教会が加盟する長崎県宗教者懇話会主催の「第54回原爆殉難者慰霊祭」(主管・長崎県明るい社会づくり運動推進協議会)が長崎大学中部講堂で厳修された。イスラエルとパレスチナの青年が諸宗教の青年代表と共に「平和の灯」を献じるなど、約500人の参加者が恒久平和を祈念した。

【沖縄】

沖縄教会提供

「終戦の日」である8月15日、戦没者を追悼し平和を祈念するため、糸満市摩文仁にある沖縄平和祈念堂で「第34回祈りと平和の集い」(主催・沖縄宗教者の会)が行われた。沖縄教会の会員を含む宗教者ら約190人が参加した。

当日は、カトリック那覇教区のウェイン・バーント司教の「開会のことば」に続き、「平和への祈り」として、本会沖縄教会の福田昌弘教会長を導師に読経供養が厳修された。

黙とう後、金光教、天理教の学生が「誓いのことば」を発表。次いで、玉城デニー沖縄県知事、當銘真栄糸満市長のメッセージが披露された。玉城知事は、戦争の記憶を風化させることなく、先人が築いた「ちむぐくる(思いやりの心)」や、寛容と協調の精神を次世代に継承することは、「現代を生きる私たちに課された重要な使命」と述べた。