鹿児島教会 自治体と災害時の連携協定を締結

下鶴市長(左)と西教会長(右)が協定書に署名した(鹿児島教会提供)
日本は世界有数の地震多発国であり、2021年以降、震度6強以上の地震が毎年記録されている。予想できない突然の災害への備えが求められる中、鹿児島教会と鹿児島市による「大規模災害時における施設の使用等に関する協定」が締結された。5月29日、同市役所で締結式が行われ、西利晃教会長と下鶴隆央市長が協定書に署名し、手交した。同市が宗教法人と災害時の連携協定を結ぶのは今回が初めて。
協定には、大規模災害発生時、同市の要請を受けた場合、被災者の一時避難場所、車両の緊急避難場所、災害ボランティアの活動拠点といった用途として、教会道場などの施設使用に協力することが定められている。
締結式であいさつに立った西教会長は、庭野日敬開祖が、「教会は地域のオアシスに」との願いのもと、地方の教会道場の建設に当たったことを紹介。今後も、地域に開かれた鹿児島教会として社会貢献の一端を担っていきたいと述べた。
同教会はこれまで、地震や台風などの災害時、離島を含む包括地域の会員の一時避難などに教会道場を活用してきた。昨年8月に発生した豪雨災害に対し、西教会長が、本会一食(いちじき)平和基金からの見舞金を鹿児島県の塩田康一知事に贈呈した。その際、宗教法人の社会貢献が懇談の中で話題に上り、地域住民の避難場所として教会道場の活用といった社会貢献の在り方について意見を交換。その後、県から市に情報提供がなされ、鹿児島市役所危機管理課のスタッフと調整を重ね、今回の協定締結に至った。
宗教者の災害支援に詳しく、この協定の策定に関わった稲場圭信大阪大学大学院教授は、同協定が単なる施設提供にとどまらず、市がその管理運営責任を負い、発生した費用も負担すると明確に定めた点で、「一歩踏み込んだ画期的なもの」と評価。「責任と費用負担の所在を明文化したことで、全国の自治体と宗教法人の連携における新たな基準を提示した」と自身のSNSに投稿し、同協定の意義を強調した。




